滞在させていただく御夫妻宛のメールを書きました。

目上の方へのフランス語のメールや手紙の書き方がわからないので、2冊ほど本を購入しました。
御夫妻宛に差し上げる時、英語の場合はMr. and Mrs.~ ですが、フランス語の場合は女性が先で、Madame et Monsieur~ と書くことなども全く知りませんでした。

御夫妻宛に何度かメールを送っても返事を下さるのは御主人だけで、奥様からは何もなかったのです。

「もしかして私の滞在を快く思っていないのかも。」

と一抹の不安がよぎりました。
本当にお邪魔して良いのだろうかと心配になりました。

でも初めて会った奥様は私の為にポトフをこしらえ、満面の笑みで迎えてくれました。

彼女はただ単にパソコンが苦手だったのでした。

一週間もお世話になるのだから、メールなどで済ませず、きちんと封書の手紙を送るべきだったと後悔しました。

60歳とは思えぬスタイルの良さと健脚を持つ素敵な女性。
作家のフランソワーズ・サガンに似ているなと思いました。

学校の体育教師をしていただけあって、階段などもスタスタ登ります。
(中・高)のどちらの先生だったかは聞きそびれました。
単に聞きとれなかっただけかもしれません。(^^ゞ

同じ街の人達とも仲が良く、駅に行く途中で幾度となく声をかけられます。

初めてマリーズと一緒に外を歩いていた時、声をかけてきた女性がマリーズと話しながら、ちらっと私を見たので、私は咄嗟に(紹介されたわけでもないのに)、
Enchantée !
と言ってしまいました。
女性は怪訝な顔をしながらBonjour. と言って私から目をそらしたのです。

その時はっと思い出したのがパトリス先生のラジオ講座。

※フランスでは「 Bonjour も言えない人 → 非常識な人 」 という考え方があるから気をつけてと教わっていたのでした。

先にBonjour と言うべきでした。
初日から失敗です。

もうひとつ思い出したのがフランス人の友人の言葉。

フランスにいる日本人はフランス語が話せなくてもBonjourやMerciをちゃんと言えるからフランス人からは好感を持たれている。
逆にアメリカ人はBonjourやMerciくらい知っているはずなのに、HelloやThank you. で済まそうとする人が多いから不愉快だと言っていました。

さらに思い出したのが、ロンドンやパリの空港で誰も日本人のいないゲートで心細げに一人で並んでいると、警備のお兄さんが、
コニチハ! とか アリガトゴイマ~ス! 
などと幾度となく声をかけてきました。
その時は「えっ?! な・何?!」
と思ってしまいましたが、精一杯のおもてなしのつもりだったのかなと思い返し、心があったかくなりました。


juretsu

フランス名物  見事な?縦列駐車