社員研修2日目の朝の段階ではざっくり19時までには盛岡市に入る予定が、下北半島を舐めて居た私は距離と時間を全くもって読み間違い、15時に大間崎を出て盛岡市に着いたのは22時を回っておりました…(;´д`)

今年の2月に全国にその名を轟かせる熊谷市のデパート「八木橋」の催事に岩手県の物産展がやって来ました。その流れで盛岡市の役所のPR課のお姉さんが熊谷のトラ店に飲みに来てくれて、そのご縁で仲良くなって、この酒好きのナイスなお姉さんが、その後メールのやり取りを経て、色々と親切に盛岡のいい飲み屋さんを紹介してくれました。ビジネスホテルの部屋に入り、慌ててそれらのお店に電話してみると、殆ど閉店時間が22時から23時のお店ばかりで…全ては水泡に帰しました…😖⤵盛岡での飲みはこの夏期研修の中でも最重要案件だったのに!だ!!(`´)

しかし大間崎からほぼ飲まず食わずで飛ばして来たので腹は減りまして~(´-ω-`)夜の盛岡に繰り出しました。

4年振りの盛岡市は、平日の夜でも適度に賑やかで楽しい雰囲気。単純に東京を向いて居ない、独特の文化的な雰囲気があって大好きな街です。

良さげな個人店のお店は何処も22時~で店仕舞いが多くて、何軒か入店を断られてしまいました。夏の北国の風になぶられながら、当てどなく盛岡市のメインストリートをブラブラしました。びっくりドンキーの1号店の横を通り過ぎ…ああ知らない街での、この流浪感。 ただ流浪、只ルーロー♪

流浪している内に良さげな居酒屋さん発見。

「又八」と言う居酒屋さんでした。

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地下に降りて玄関を入って「まだ良いですか?」と訪ねると、少し強面な…クワマンを痩せさせて20代にした様な店員さんが

「12時閉店ですからまだ大丈夫ですよ」

と言って招き入れてくれました。ありがたやありがたや~m(__)m

お通しが手作りの豆腐でした。大豆そのまんま食ってるみたいな豆腐で大変に美味い…

お通しに手作りの豆腐を出してくる。まっこて正しい居酒屋さんのあり方ですよね。

居酒屋さんで、(バーでもですが)それを逸脱した様なお料理、お酒を出してくるお店がありますが、僕は好かん。「又八」の手作りの豆腐は素晴らしく正しい。

やっぱりね、住み分けって大切ですよ。本田宗一郎はかつて、カブ開発の時に技術者がオカモチ(ラーメンや蕎麦の出前の料理を積める、オートバイの後部に付ける箱)とかも一緒にオプション販売したら如何でしょう、とアイデアを出したのを「俺達メーカーが、町工場の皆さんの仕事を奪ってはイカンよ」と嗜めたそうです。そういう小さい加工の仕事で食ってる町工場の人も沢山居た訳です。カブが発売されたらホンダは元より、そういう街場の人達も仕事が増えて活気が出るって読んだ上での発言でしょうねえ。俺はこのエピソードが大好きで、この話だけでも本田宗一郎がどんな人であったか伺いしれます。

腹が減り散らかって居ましたので、色々と次から次へ地物のお料理を頂いて(馬刺しも凍って居ない柔らかいのが出て来てまた嬉しくなる)、地酒の日本酒をグイグイ流し込んで居ると、先程の強面スタッフさんが、地酒の生酒を一杯奢ってくれました…(´;ω;`)俺が他所から来た旅の人間だと知って、彼は優しくしてくれたのです。

この心遣い。これこそが接客の基本(`´)

接客とはこの強面のクワマンに似たお兄さんの、この旅先の私にくれた真心です!(;´д`)

ひょっこり入った盛岡市の居酒屋で、わたしはバーテンダーとして、初心に還らされた思いが致しました…m(__)m