テレビの缶珈琲のCMで「猿田彦監修」ってのが有りますね、ぼかぁ、あれを聞いて「猿田彦」ってのは監修してる珈琲名人のお名前かな?って思ってたんです。

「有栖川」とか「華京院」とか「徳大寺」とか昔の偉い人の家柄の子孫とか、能とか歌舞伎の家柄の子孫の方なのかなあって。

そしたら「猿田彦」ってのは神様の名前なんだって、オートバイ雑誌「OutRider」2017年 12月号の田辺 広氏の連載コラム「手拭いライダー探訪記」に書いてありました。

日本の神様は天照大神を代表にした天上界の神様と、日本の各地を守護する土着の神様とに別れて居て、天上界から天照大神が使いの神様を地上に派遣した際に、道が幾つにも分岐した地点で派遣された神様が困って居た所、案内役として地上からお迎えに来た神様、その神様こそが「猿田彦」なので有りました。

以来、猿田彦は「道しるべの神様」として道祖神と呼ばれたり「猿」のひと文字から庚申信仰の対象となったり、諸説入り交じった不思議な神様なのですが、前述のコラムの筆者、田辺 広氏によれば猿田彦とは「人が道に迷った時に姿を現し、行くべき方向を明るく照らす旅の守り神」で「ライダーにとってありがたい神様」だと言う。

この一文にいたく感銘した私は、深夜寝る前にスマホで猿田彦に関しての記述を漁って居たら、たまたまGoogleマップが開き、俺んちから4キロん所に「猿田彦神社」が有ると指し示し…そんな近場に猿田彦神社在りましたかッ!(°Д°)

「ああ、これはもう呼ばれてるな、1回あんた顔出しなさいって、猿田彦の神様が正に道を照らしてるな…」

と勝手に解釈し、朝起きたらトライアンフと一緒にお参りに行こうって決めました。

起きてシャワー浴びて身を浄めてから行こうかなって思いましたが、近頃寒くなって来たもんで、シャワー億劫になりパンツだけ替えて猿田彦神社に向かいました。すいません。

途中、セブンイレブンでお酒と最中をお供え物として購入。栗最中いいなって一瞬思いましたが、「さるかに合戦」で「猿」は確か炉の灰の中に隠れた「栗」にしてやられたんだな…と思い出して栗最中は止めました。そして猿田彦神社はすぐに見付かりました。

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この辺り(旧大里町)は、トライアンフで随分徘徊してるのでしたが(徘徊…決して昼間に洗濯物の下着を物色してるのでは無く、用水路に何か生き物が生息してるか見付けるのが趣味なんで…( ・ε・)そしてその趣味にはオートバイで見て回るのが適して居るのです)この通りは初めて通りました。だので今まで猿田彦神社にも全く気付かず(´;ω;`)

小さい神社でしたが、大変綺麗にお掃除されていて、無人ですが社務所もあり、近所の人に大切に敬われて居る感じが伝わって来ます。

お供え物をして、お祈りを終えて少しぼんやり神社を眺めて居たら、神社の向かいの家のおばあちゃんが出て来ました。

その時の僕は、50歳手前で、ヒゲでロン毛、その伸び過ぎたロン毛をちょんまげにし、横を刈り上げた風体にサングラスと革ジャンでオートバイの傍らに佇んでますから、初対面の方には単なるロクデナシにしか映りません。おばあちゃんお話してくれるかしら?って心配しましたが、おばあちゃんは僕の外見などチリにも気に掛けず、どうして此所に猿田彦神社があるのか、地域の人との関わりや、年に2回の例祭の事など詳しく話してくれました。

僕は申年って事もあり、神話の時代、道に迷った神様の道案内を買って出たと言う親切な神様「猿田彦」に畏れ多いのですが、凄くシンパシーを感じずには居られませんでした。猿田彦の神様は大きくて、天狗の様な厳つい風貌らしいのですが、それとは裏腹に、何か暖かい、優しいものを感じます。

これからもツーリングの前とか、定期的にこの猿田彦神社にお参りしようと思いました。極めて個人的なパワースポットですかね(笑)