柳宗悦の著書「手仕事の日本」を読みまして、大正後期から昭和初期に日本各地に存在した、職人や農民達の残した民芸品の本物が見たくなり、東京・目黒にある柳宗悦の収集品を集めた美術館「日本民芸館」に行ってみました。

戦前からある美術館てとても珍しいそうです。日本にある多くの博物館、美術館は戦後の高度成長期に造られたもの。

そもそも、博物館とは強国が他国を侵略し、戦争に勝った証しとして敗戦国の宝物や美術品をブン取って自国で陳列し始めたのが最初らしいので、鎖国が永く続いた日本の文化には馴染まない代物と言えなくも無いか知れませんね。

館内は撮影禁止だったので、玄関のみの画像となります。

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館内を見学し終えて、素晴らしい「かつての日本人」の手仕事による生活用具の温かさに触れて感銘を受けたのと同時に、大量生産、大量消費、効率化、低価格化、色々な時代の流れの中に、確実にこの国にあった美しい物が今では消滅してしまった事に、愕然と致しました。

柳宗悦は日本人が普段の生活において、大量生産の冷たい生活用品に囲まれて暮らしたら、この国から潤いや美意識は無くなるでしょう、と予言めいた事を著書で書いて居ますが、そうかも知れませんねえ~…