実家の秩父在住の母に電話を掛けると、熊谷の荒川土手の桜が見たいと言う。

「若い頃に1度見たんだよねえ、今はどうなって居るのか、ちょっと見たい」と言うので、じゃ、天気もよさげですし見に行きますか、となり秩父線・上熊谷駅で待ち合わせる。

秩父線沿線上に、今度アウトレットモールが出来る。秩父鉄道はそのアウトレットモール用にと新駅を造るらしい。

秩父鉄道は素敵な鉄道会社です。料金は日本でもベスト3に入る位高額ではあるが、SLも走って居るし「お花畑」「野鳥の森」など乙女風味でファンタジックな駅名が多い。「おまえだ」て駅も在りますね。車掌さんの乗降アナウンス怖いよ「次はおまえだ!」ですからね小前田って書くんだども。先頭車両の運転席の窓ガラスに「運転手に話かけないで下さい」てシールを発見した時に俺ぁ嬉しくなっちゃったね。

アウトレットバブルに踊らされる事無く、質素堅実を旨としてやって貰いたいものです。

そして上熊谷駅。

秩父鉄道は秩父方面、JRで言えば高崎方面を熊谷駅よりも「上」だと言う。

東京方面が「下位」で秩父・高崎方面が「上位」これは熊谷の夏のお祭り「うちわ祭り」が京都・祇園祭の縁故があるから「東の東京」より「西の京都」を「上手」とした、と言う話を聞きました。

もしかしたら単に「秩父鉄道」なのだから熊谷方面よりも「秩父方面」が上位だよ、て事かも知れません。上熊谷駅の規模は熊谷駅の100分の1位小さいですが(笑)

上熊谷駅で落ち合った我々親子は駅近くの鰻屋さん「川菊」で昼食としました。秩父市内には本格的なうなぎ専門店はありませんので、熊谷はうなぎの好きな母にはパラダイスであります。

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※うな重・松と鯉こく。鯉が好き。

うな重様をありがたく頂いたあと、腹ごなしに荒川の土手まで親子で歩きました。この日は天気も良く、荒川の堤は天国の様相です。

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このお母さんは、わたくしが19歳で実家を離れ、ひとり暮らしを始めてからわたくしの住まいに来た事が1度も無かった事に最近気付きました。3回引っ越ししたけど何処にも来てない。結婚した新居にすら顔を出さなかった(笑)

外では飯を食べたりして会っても、息子の住まいを訪ねて来た試しが無い(笑)勿論、2002年オープンの俺のお店に来た事も一切無い。その代わり俺のやる事に口を挟んだ試しもありません。

このひとり息子を全く顧みないクールな距離感は、今やありがたい母であります。

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※幼年期の母と祖父in上野。目の前のクソババアにもこんなあどけない時代があったのかと思うと、僕は残酷な月日の流れにオトロチクなります。




そんな道すがら母は「今日は蟹座、運気がいいらしいよ。あんた蟹座でしょ…」とか何とか言う。

気にはしてくれてんだなあ、とそんなひと言がありがたく思いました。