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 犬のイラストが可愛いボトルのシングルモルト。

 1995年創業と新しいアラン蒸留所は、その名の通り、スコットランドのアラン島の西海岸に
 在ります。

 この島は日本の淡路島ほどの面積ですが、山脈もあり、コロコロと猫の目の様に変わるその一日の
 天候から「スコットランドのミニチュア」と呼ばれているそうです。

 かつては50程の大小蒸留所があったアラン島も1836年頃、最後の蒸留所が閉鎖してからは、
 その地に蒸留所が新設される事は有りませんでした。

 そこに新たに蒸留所を建設したモノ好きが、シーバス・リーガルの代表経験もあるハロルド・カリー
 と言う人で、彼は以前から「自分の好きな土地、好きな水、好きな職人と、自分好みのモルト、作っ
 てみたいな~~」と思って居たそうです。


 で、前述の1995年に、その夢を果たしました、と。いいですねえ、こういうおじさん。

 株屋や銀行屋には想像出来ない事業形態。なにせウイスキーは、仕込んで一区切りが10年ですか
 ら。仕事の成果は10年後に初めて出る。経団連の米倉某にも想像出来ないでしょうなあ。

 その「アランモルト」が幾つかの自社ブランドのモルトを出して居るひとつがこの「マクリームー
 ア」です。

 マクリームーアとはアラン島の観光スポットの名前で、湿地帯の中に古代遺跡が散在して居る地域
 の呼称です。

 紀元前4000年頃に、先人達がこの小さな島に、5メートルもの立石や、地中に深く埋まり、
 その先端のみが僅かに地表に出て、円を作って居るストーンサークルを遺した。


 それが何の為かは定かでは無いそうですが、ラベルのわんこは遺跡にまつわる伝説の巨人戦士
 「フィンガル」が遺跡に繋いで居た「Bran」と言うわんこだそうです。

 
 肝心の味わいですが、僅かにピート香が鼻に抜けますが、アイラモルト程それが前面に出て来る
 感じでは無く、スムースながら爽やかな厚みを感じます。もう少し何か独特の個性があっても
 良いかなあ、と感じますが、丁寧に作られた少量生産品独特の「暖かさ」が有ります。


 ショッキングな味では有りませんが、心のこもった暖かいモルトかなあ、と思います。




 生産地 スコットランド アラン島 アラン蒸留所 

 おススメの飲み方 そのままかミネラルウォーターと1対1 暑い日はソーダ割も美味しいかと。

 ¥1000