昨日は三沢光晴の三回忌であった。
 

 最近、当店のお客様達とプロレス観戦に二回程行って、初めてプロレスを観る人でも
 「実際、観ると面白いね~」と言う。
 

 「プロレス」というカテゴリーはスポーツでは無い。大相撲も違う。乗り物で差が付くバイクや
 クルマのレースも、フィギアスケートもそんな感じがします。私の中では単純に「スポーツ」
 と呼べない気がします。
 

 卓越した力と技術を美しく見せるエンターテイメント、と言うカテゴリーの様な気がする。 
 

 そもそも「スポーツ」の概念が古来、日本には無いでしょう。武道はスポーツじゃあないですし
 「スポーツ」と言う言葉を上手く翻訳出来て居ないのではないでしょうか?
 

 「エンターテイメント」と言うと「スポーツ」より下、と言う概念が定着している様に思えますが、 
 「プロスポーツ」も時として流してやるじゃないですか。怪我しない為や負けが決まってる場合。
 

 だので技術云々が関係無ければ、子供の駆けっこだって、町内ソフトボール大会だって「勝負」に
 おいては純粋さはプロにも勝る場合もあるかも知れません。「勝負」なんてモンは日常、何処にでも
 あるものです。私も週に2~3回はプールで泳ぎます。2キロ位泳ぎます。もう癖になってきていて
 泳がないとキモチワルイ。だからスポーツには常習性があると思います。子供の頃からやってたり
 する人は、大人になっても時間があれば続ける事が出来る、一般人のやる「スポーツ」とは言って
 しまえば「余暇」でしょう。
   
 
 「プロレス」は白黒と言う単純な価値観の奥に潜む「グレー」を思い、楽しむ娯楽だと思います。


 三沢光晴はその「グレー」の中、思い切りリアルな説得力を持っていた選手でした。
 

 クールな試合運びとは別人の様な義理固い、先輩を敬い、後輩の面倒見の良さが、三沢光晴の没後
 色んな人から語られていますが、業界も三沢の育てた団体NOAHも、まだあのショックから抜け出 
 ていない様な気がします。私もそんな一人ですが・・・。