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 クルマで旅行すると、もードロッドロにぶるっぶるに投宿先で酔っ払ってました。
  

 仙台に遊びに行き、ビジネスホテルのエレベーターの中に椅子が置いてあった。
  

 夜の街へ繰り出す時、「なんでこんな所に椅子があるんかなあ?」と不思議に思っていたら、
 飲み過ぎた私は帰りのエレベーター、立って居られずにその椅子に座って居りました。


 オートバイだと翌日死活問題なので、前夜も居酒屋さんでご飯と地酒で大人しくしてました。
  
 

 40代位の大将と、高校生かそこらの男のバイト君が数名で切り盛りしていた個人店。
 

 カウンターで御国訛りを聞きながら、地酒を飲むのが美味いんですなあ。 
  

 私の隣でひとりで飲ってたお父さん、超愉しんでたなあ・・・。
 

 お父さんはカウンターに座るやいなや、まず生中。そして本日のお刺身、一人前(若いブリ・鯛・有頭甘海老・ホタテ・地モノのマグロ・イカ) 


 なんで盛り合わせの中身に詳しいかと言うと、全く同じものを私も隣で食っているからだ。 
   

 生中を素早く飲み干し、すかさずポン酒に切り替える。地酒の冷酒が好みの様だ。 
  

 「やっぱり新鮮なお刺身には、冷酒が合うよね・・・」と言いたげなお父さん。
  

 お父さんはホタテが美味かったらしく、大将に「ホタテメインで、後なんか貝で!!」と刺身を
 追加。たまに携帯をいじっている。何処かのお姉ちゃんだろうか。私は携帯は部屋に置きっぱなし
 だ。 
 

 お父さんは、何か温かい食べ物が欲しくなった様で「もつ煮」を追加。もつ煮に合わせてこんだ
 芋焼酎「鯨」をロックでこれまた追加。
  

 「鯨」ってあんまり置いてない気がするが。カウンターを見るとあまり見慣れない芋達が並んでいる。
 

 ここはいい店かも知れない。
 

 お父さんは、目の前に運ばれたもつ煮を食べながら、切り子のロックグラスの「鯨」をぐびり、ごくり と飲る。
  

 因みにお刺身と冷酒はまだ残っているが、カウンター上で与えられたお父さんの領土の隅っちょに
 キチンと避けられており、今だけ主役はもつ煮と「鯨」にチェンジされている。
  

 何だか俺も芋が飲りたくなって来たド。
  

 私はバイト君を呼び寄せ「自家製つくね」とまあ折角だから「鯨」をロックで頼んだ。 
  

 「鯨」の注文にお父さんは少し反応した様だったが、私に例えば「お兄さん。気が合うね」なんて話か
 けて来る事も無く、またもつ煮に自身を集中させていった。 
  

 ほどなく、私の「鯨」と「自家製つくね」が運ばれて来た。
 

 「鯨」は甘く、角がなくまろやかで、成程美味い芋焼酎であった。
  

 その頃、お店の御主人がカウンター越しに私の話相手になってくれて、地酒、地魚の事など教えてくれ た。 
 

 お父さんはやがて主役をお刺身と冷酒に戻し、二本目の冷酒を注文、ラストスパートに入っていた。 


 いい夜でした。