また松本市で一泊して飲んで寝た。
信州に行くと必ず松本で飲み、同じ駅前のビジネスホテルに泊まる。
松本の夜はもう寒く、秋が色濃かった。昼間見かけた野っ原も100パーセント秋。
朝目を覚ますと、遅めの朝食を、ホテルのすぐ近くのドトールで食べる。
店内は多様な人達が集っている。地元の勤め人、山登りの人、熟年の夫婦?若いカポー。
今日の予定が小声で話されている。
新聞をめくる紙の擦れ合う音。
コーヒーを啜る音、スプーンとソーサーのカチャカチャする音。皆どことなく幸せそうな音だ。
その雰囲気が好きで、何となくホテルの朝食を断わっている。
チェックアウトを済ませ、ドトールの前に来るとスズキのハヤブサ(旧型)が停まっていた。
1300CCの排気量から180馬力近くを叩き出し、実際の最高速が300キロを
越すと言う、こんなモンが普通に売っていていいんかい的な怪物である。
越すと言う、こんなモンが普通に売っていていいんかい的な怪物である。
(個人的意見では、存分に売ってていいと思う)
店内のテーブルにライディングジャケットを椅子にかけてコーヒーを啜っている男が居た。
白人の男性だった。
日本のツーリング本を読みながら、出発前の静かな時間を楽しんでいる様だった。
(この静と動のコントラストがバイクの旅の醍醐味のひとつかも知れない)
「日本語の本」を読んで日本をツーリングとは、さては日本語がペラペラデスカ~~??
だので少し声をかけてみた。
たわいも無い話をしたが、笑顔の良い、聡明な感じの方だった。
やはり、ハヤブサの車体に書かれている「隼」の漢字が他の文化圏ではクールなのかなあ?
彼も無事帰宅して(この日が帰宅日と言っていた)今頃はまた日常を生きているのだろう。