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 ブランデーベースのスタンダードカクテルです。
  

 ベース2・ホワイトキュラソー1・果汁1のショートカクテルの原型と言われ、
 前述のマルガリータもこのレシピの上にあります。
  

 ベースを変える事により色々なカクテルが出来る、言うなればショートカクテルの基本形の
 ひとつがサイドカーです。
  

 「サイドカー」の調整において私が気を付けているのは「温度」です。
  

 例えば、ジンやラム、テキーラはフリーザーで冷凍しているお店が多いですが、ウイスキーや
 ブランデーは常温です。ホワイトキュラソー等のリキュールも常温保存です。
  

 と、言う事は、冷却済みのジン等スピリッツを使うカクテルより温度を下げにくい。
  

 温度を下げようと徒にシェイクの回数を増やせば、ベースのお酒がぬるいのも手伝い、
 シェイカー内の氷が溶けやすく、カクテルが水っぽくなる危険がある。 
  

 そして何より矛盾するのは、冷やすとベースのブランデーの香りは閉じていく事になるのです。
  

 「サイドカー」と言うカクテルのひとつなのだから、ブランデーの香りよりも、冷却と混ざりを
 優先するべきだろう、と言う考え方と、あくまで「ブランデーベース」のカクテルなのだから
 ブランデー本来の「香り」を最大限残すべきだ、と言う考え。
   

 私はやや後者よりでしょうか・・・。
  

 まあぶっちゃけ、カクテル用のブランデーは割り切って冷凍庫に入れて置けば、問題無いのですが
 なんかねえ、香りを楽しむイメージのブランデーやウイスキーは冷凍したくないんですなあ(笑)
   


 私の中ではここはまだグレイゾーンなんですよ・・・。
 

 以前、どちらかのバーテンダーの方が、ジンを冷凍しない理由に、マイナス20度近い温度から
 外に出し「温める」という行為が好きになれない、とおっしゃってたんですね。
  

 確かに冷凍庫から出た瞬間にお酒は温まり始めるわけです。
  

 「時間を進める(冷やす)のがバーテンダーの仕事。温めるのは時間の逆戻しじゃありませんか?」
  

 これには唸りました・・・。こういう考え方もあるのだなあ、と。
  

 私は自分の技術の無さを補う為に、スピリッツは冷凍庫保存です。キリッと鋭いカクテルにしたい。
  

 でもウイスキーとブランデーベースは、もう少し柔らかなイメージで作りたい。
  

 サイドカーは男っぽく、大らかなイメージでの調整を心掛けています。
 
 


 
 ☆toranoanaレシピ☆
 
 ブランデー(レミーマルタンVSOP)40ml
 コアントロー           10ml
 フレッシュレモンジュース     10ml 
 
 (スタンダードの2対1対1よりもドライ目です)

 シェイクして冷却したカクテルグラスにサーブ。

 ¥900