以前書いた文書をリファクタリングする。
余計な付け足しを省いた。
http://ameblo.jp/toraji-com/entry-10042553841.html
あるところに、トマスという男がいた。
ある夜、トマスは夢を見た。
トマスは、その夢の中で、この世のものとは思われないほど美しい花を見た。
そして、トマスは目が覚めると、周りの者たちに、その花の美しさについて興奮気味に語った。
だが、みんな、彼のことを馬鹿にして相手にしてくれなかった。
そこで、トマスは悔しくて、広場へ出ると、大勢の人にその花の美しさについて、喧伝して回った。
そうすると、たくさんの人が集まってきた。
しかし、トマスの話を聞いてくれる者はいなかった。
しかし、トマスがそうして夢で見た花の美しさについて広場で語っていると、それを聞いていた聴衆の中にヤコブという者がいて、こう言った。
『私も、この間、夢の中で花を見たよ。それもなかなか美しかったが。』
それを聞いた聴衆は、こう言った。
『では、二人にその花の絵を描いてもらおう。それで見比べてみよう。』
それで、二人は、それぞれが、その夢で見た花の絵を描いて見せた。
すると、二人の描いた絵を見た聴衆は、みなトマスの描いた花よりヤコブの描いた花の方が美しいと言った。
何故なら、ヤコブの方がトマスより絵が上手かったのである。
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