転がり込んできた彼女。
「かごの中から逃げてきたのね」

「あの子、
本当のことは言わないの。
主人もそう。」

あなたを愛してくれたのは誰?
秘密に触れて
想いを共有して
同じ哀しみや苦しみを
分かち合うことで
人は互いを知っていく。
守りたい。
と強く願う。
その想いが
最悪なシナリオへ
向かってしまう。
彼女が背負った痛み。
誰も知らない痛み。
気づいていても
共有できない痛み。
生きていく上で
それが傷を深めていく事もある。

ちょっとした心遣いが
相手を試すような
その行為が
人の心をかき乱すこともあって。
ちょっとした感覚の違いが
人の心を蹴落とすこともある。

それでも
自分の夢を叶えてくれる誰かが居て

願ってくれる誰かが居る。

苦悩を忘れさせてくれる、
存分に甘えさせてくれる誰かが居る。

3人が3人とも
相手のことを考えて行動していく。
そうして生きていくことで
幸せに向かっていくはずだった。
罪の共有とかでなく、
ウソを正当化していくことでなく、
ただひたすら真っ直ぐに
幸せに向かっていくはずだった。

暗いところへは戻らない。
明るい場所へ向かっていくはずだった。
でも、それでも
差し迫る時間。
残された時間を彼のために使いたかった。