暫らくブログとご無沙汰していました。

 

一年の中で今しか撮れないのに苦手意識が強くて撮影を敬遠していたハクモクレンの花を今年は何としても撮ってみたいと云う衝動に駆られて連日ハクモクレンを撮影する場所を探してうろうろしていました。

 

動機は1998年に75歳で急逝された日本の風景写真家の大御所 前田 真三 氏の写真集の中に『ハクモクレン清楚』と題する作品に目を奪われたからに他なりません。

 

青空のもとに咲く真っ白なハクモクレンばかりをイメージしていた私の想像を全く覆す白く覆われた空の下に匂う様な色気に包まれたハクモクレンの作品でした。

 

この1枚は通い始めて8日目の夕方5時過ぎに撮影したものです。

この一枚は何時までも私の記憶に残るものと思っています。

 

 

何ヶ所かのハクモクレンの咲く場所を廻ってみた中から白い空をバックに撮影できる場所として今回選定した場所は兵庫県川西市畦野にある

 

 『多田源氏源頼光ゆかりの

               頼光寺』

 

                           境内にある1本の白木蓮の古木でした。

 

頼光寺はアジサイの花が境内一杯に植えられていてその時期にも是非訪れてみてください

 

私のPCの前に私を虜にした前田 真三 氏の『ハクモクレン清楚』を毎日眺め続けてイメージ作りに励みました。

 

下の1枚は15日に撮影したものですがこの頃は好天で青空の日が続いて光が強すぎて白い花を撮るには不適切な日が続きました。

 

 

仕方なく気分転嫁に大阪城横の

 

     『大阪ビジネスパーク』

 

に出向いて青空と飛行機を入れてみたりしながらチャンスを待ちました。

ここは寝屋川沿いにシロモクレンやコブシが多く植えられていて大阪空港に向かう飛行ルートに当たる事から又雰囲気の異なる撮影地としてお勧めできます。

 

 

前田真三 氏の作品『ハクモクレン清楚』について作品集の作品解説に青空の下で撮影するとハクモクレンの花の清楚でふくよかな質感を損なうはずであると書かれていました。

 

将にこの1枚は薄い青空の下で撮影したもので花のふくよかさが表現できていません。

 

 

 

 

 

 

この1枚は境内の樹木の幹や枝が近くf2.8の開放で200mmの望遠ズーム一杯で撮影してもバックをぼかし切れなくて少し煩雑な1枚になりました。

 

 

デジタル一眼ではホワイトバランス(色温度)を自由に変える事ができるのですが、前田真三氏の愛用された大判のフィルムカメラの時代の様にカメラによるホワイトバランス(色温度)を自然光の変化にできるだけ委ねたいと花びらに赤みが差してくる夕方まで待って撮影したのが最初の1枚でした。

 

幸いこの日は夕方になる頃にはうす雲が広がり始めて白い花びらの付け根付近がうっすらと赤みがさしてきて私のイメージに最も近い一枚を撮る事が出来たと感謝の思いで撮影を終了する事ができました。

 

1枚の作品の撮影で最初からでは8日間もかけたのは今回が初めてでいい勉強になりました。

 

 

次回は予定通り藤の花のご紹介を致します。