スタビレー独自の機構はどこにも真似が出来ない! | ★工具屋てっちゃんの工具ブログ!

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こんにちは、工具屋てっちゃんことファクトリーギアの澤山です。

ご存知ですか?スタビレーはヨーロッパで初めてトルクレンチを作ったメーカーなんです。
その独自の機構は、スタビレー以外では見た事無い、とても真似が出来る様な簡単な機構ではありません。
僕は、このスタビレーのトルクレンチがプリセット型のトルクレンチとしては一番いいと思います。
僕がいいと思うポイントを5つに分けて紹介しますね。



ポイント1「ヘッド交換式」


緑のボタンを押すと、ラチェット部のヘッドが取外せるんです。
基本的にトルクレンチはワンウエイなので一方向にしか回せませんから、ヘッドを外して裏返して付ける事で向きが変わり、左ネジにも対応出来る様になります。



また、ヘッドを外して、他のアタッチメントを付けて使う事も出来ます。


ポイント2「板バネ式」
よくあるトルクレンチは、コイルバネ式なんです。
ヘッドに負荷が掛かると、そのコイルバネを押し戻して「カチッ」って音がします。
弱い力の時はバネが伸びている時、強いトルクを測る時は、そのバネを圧縮していきます。圧縮されたバネを押し戻すのって力が要りますよね、それでトルクを測るんです。

でも、スタビレーは、コイルバネではなく、板バネなんです。


どういう事かと言いますと、定規をイメージしてみて下さい。
定規の両端を持って曲げた時と、短くもって曲げた時では、短くもって曲げた時の方が力が要りますよね、それがトルクに変わる訳です。

ポイント3「トルクの設定が軽く使い易い」


一般的なトルクレンチはコイルバネ式です、トルク値を設定するときは、そのコイルバネをダイヤルを回して圧縮して行きます。当然、圧縮されるとダイヤルが重くなり力が要ります。
でも、スタビレーは板バネ式なので、トルク値を設定するとき、片方の支点が板バネを横に移動するだけ、だから設定時に負荷が掛からず、軽いんです。

また、コイルバネ式のトルクレンチの場合、低いトルク値の時はバネが伸びているので、感触が弱く、ハッキリしないんですが、スタビレーはしっかりと「カチッ」と感触があるんです。

ポイント4「トルクの設定を戻さなくてもよい」

一般的なコイルバネ式のトルクレンチは、設定している時は、コイルバネを圧縮して行きます。
設定している時は、常にバネには負荷が掛かっているため、使わない時は、一番下のトルク値に戻し、バネに負荷が掛かっていない状態にしないとバネの反発力が狂い、正確なトルク値が測れなくなるんです。

でも、スタタビレーは板バネ式



ヘッドに負荷が掛かり、ラッチを押し下げて、反対側で板バネをはじく仕組みです。
だから、設定している時はバネには負荷は掛かっておらず、測る時にだけ負荷がかかる仕組みで、常には板バネに負荷が掛かっていないので、設定トルクを戻さなくてもいいのです。
これはちょっと大きなポイントです。

ポイント5「バネへの負担が少なく長持ちする」

ポイント4で説明した様に、使う瞬間にしか、バネに負荷が掛からないので、一般的なコイルバネ式のトルクレンチよりも長持ちするという事なんです。

正直、価格は安くはありません、snap-onのトルクレンチよりも高いです。
でも、いい物を長く使うという意味ではとってもいいトルクレンチです。お仕事などで使用頻度の高い方にオススメです。

イマイチよく分からなかったあなたへ動画もありますのでご覧下さい。