ヨロ技探偵調査ファイル RAIDのメリット
⑤RAIDのメリット
高度なデータ信頼性(耐故障性)と高速なデータ転送速度
◎高度なデータ信頼性(耐故障性)
MTBF = Mean Time Between Failure:平均故障間隔
MTTR = Mean Time To Repair :平均修理時間
MTBFRAID = (MTFFDISK)^2/{(D+P)(D+P-1)MTTR}
MTBFRAID:RAID全体のMTBF
MTBFDISK:ディスク単体のMTBF
D:データ領域として使用するディスク数
P:パリティとして使用するディスク数
MTBFDISK >> MTTR
例えばディスク単体のMTBFDISKが30万時間、MTTRが10時間、
D = 5台、P = 1台、とするとMTBFRAIDは下記の通りになる。
MTBFRAID = (MTBFDISK)^2/{(D+P)(D+P-1)MTTR}
= (300,000)^2/[(5+1)(5+1-1)・10]
= 300,000,000 (H)
= 12,500,000 (日)
= 34,223 (年)
従って、3万4,000年に一度、このRAIDシステムは停止します。
因みにパワーサプライ、ケーブル等の劣化などHDD以外の要因を、
この計算式は考慮していません。
◎高速なデータ転送
○R/W時、複数のHDDが同一時にシークするためのシーク時間の
見かけ上の減少。
○TCQ(Tagged Command Queuing)による並列処理。
但し OS, DRIVER, INTERFACE,RAID-CONTROLLERに依存する。
ヨロ技探偵調査ファイル パリティの生成
④パリティの生成原理
図―2にパリティの生成原理を示します。
①システムから書き込みデータが来る。
②新しいデータを古いデータと古いパリティでEX-OR
計算して新しいパリティを生成する。
③新しいデータと新しいパリティをHDDに書き込む。
図ー2 パリティの生成原理
まだ、パリティがない状態(一番はじめの書き込みなど)
のときは、下記の式のとおりに
パリティ:Pを計算し、データとパリティの書き込みを行います。
A @ B @ … @ J = P
次に再書き込みが要求された時、上記の例で変更するときは、
新しいパリティ:pは
a @ B @ … @ J = p … 式1
のように計算できますが、全HDDのR/Wが発生し時間がかかるので
a @ A @ P = a @ A @ A @ B @ … @ J
= a @ B @ … @ J … 式2
= p
として書込み要求されたドライブと、時間を短縮します。
ヨロ技探偵調査ファイル RAID以前
①-2 STRIPING ARRAY
データを細分化して複数のHDDに同時R/Wを実行する方法。この場合のデータ転送速度は、
HDD一台当りのデータ転送速度×HDD台数
となる。また、アクチュエータが複数あるのでトランザクション性能も向上可能。しかし、データの復旧は不可能。また、データの信頼性は台数が増えると低下する。
MTBFSTRIPINGARAAY=(MTBFDISK)/HDD台数
性能とビットコストが第一で信頼性は二の次といった用途で使用されている。
この方式はRAID LEVEL 0 と同じである。
①-3 MIRRORING ARRAY
同じデータを2台のHDDに重複して書き込む方法。高いデータ信頼性があり、トランザクション性能も単独HDDの最大2倍が可能である。しかし、HDDの冗長度が50%となり、ビットコストが高い。この方式はRAID LEVEL 1と同じである。
②コンピュータで二進法を利用する理由
定量的理由
記録素子・表示装置の効率利用(数学上の証明は時間があれば講義で実施)
定性的理由
論理学、有限記号論の発達
③排他的論理和
排他的論理和 ( EXclusive-OR , EX-OR ) は、パリティの生成で利用します。真理値表、MIL規格、論理式は下記のとおりです。
ヨロ技探偵調査ファイル RAID以前の技術
RAID以前
RAIDが世に出る前にも通常のHDDよりも転送速度や信頼性を向上させるためのハードディスクは存在しました。また、現在でもその性能を重視する市場で広く使用されています。RAIDの説明の序章としてこれらの技術にも少し触れてみたいと思います。しかし、今後RAIDの技術や信頼性が市場に認知されいくにつれて置き換わっていくことと予想されます。
①-1 PTD ( Parallel Transfer Drive ) = パラレル転送ディスク
通常のHDD PTD
図-1 通常のHDDとPTDの比較
通常のHDDには復数枚の円盤(磁気ディスク)が入って、それぞれに円盤の裏と表で2本づつの磁気ヘッドがある。通常のHDDは、R/W回路が1ヶで1本のヘッドを選択してR/Wを実行する。
PTDはこの磁気ヘッドを全部まとめてR/Wするものである。この場合のデータ転送速度は、
元の速度×同時にR/Wするヘッドの本数
となり通常のHDDに比べてデータ転送速度は飛躍的に向上する。
しかし、HDDのヘッドを移動させる機構(アクチュエータ)自体は通常のHDDと同様、普通は1つしかないためトランザクション性能(時間あたりのコマンド処理能力:Transaction rate)は単独ディスクの場合と変わらない。
また、従来は1系統だけで済んだR/W回路がヘッド本数分必要となるわけで装置単価を上昇させる原因となる。このためPTDはSLED(Single Large Expensive Drive)とも呼ばれている。
とにかく性能第一でビットコストを気にしないスーパーコンピュータや業務用画像処理装置といった限られた用途でのみ使われている。
マーフィ:過去の失敗と将来への不安
「過去の失敗をいつまでも後悔したり、将来への不安を必要以上に心配してはいけない。
それは、あなたの活力、判断力、心の平和という財産を奪う二人の泥棒です。」
それでも、あのときは、ああすればよかった、こうすればよかったと後悔の連続。
今後、今の勤め先どうなるのだろう、年金はどうなるのだろう、と不安や心配だらけです。


