kindle unlimitedで、本宮ひろ志の「大ぼら一代」が無料なので読んでいるが、どうやら、池上遼一の「男組」の源流でもありそうなのだ。つか、男組も面白そう。古本屋で探したい。


 あと、本宮の「男樹」「男一匹ガキ大将」「大と大」と、みんな無料になっている。読まなくてはいかん。

 さて、タイトル回収したいけど、本宮ひろ志の漫画の登場人物には三種類の属性がある。

 【バカ】 主人公。ガハハハ!と笑い、勢いよく何かを蹴り飛ばす。女のスカートは当然のように捲る。

 【悪役】 下品上品、いろんなタイプがいるが、統一しているのは「ムカつく奴」。

 【利口】 体制側にいる官僚タイプ。あるいは、ガリ勉タイプ。あるいは策士タイプ。

 で、この三つはジャンケンみたいになっている。大体、利口なやつが悪役の下にこき使われて、その場の空気が出来上がっているが、その体制に対して、

「ガハハハハ!」

と笑い、

「ナンボノモンジャイ!」

と辺りの雑魚や缶から、などを蹴り飛ばす!そして、後先考えない言動を行うが、それが見事に良い方向に転がる。仮に失敗してもそれは「成功への次のステップ」になり、修行モードに突入する。

 で、このバカが威勢良く啖呵を切ることによって、作品のテーマ性が、破壊によって深まってゆくという、謎の展開を見せる。

 恐らくであるが、本宮ひろ志の作品は、みんなそうなっている!!これは、「なろう」系、あるいは、俺tueee系の元祖かもしれない。

 で、利口な人たちは、そのバカが切り拓いた世界を、上手く体系付けてゆき、官僚化させるのだ。しかしこれは、「新しい社会」であり、「革命社会」だから、誰も文句は言わないのである。大衆は、革命のプロセスに主体的に参加しているから、みんなが従わざるを得ない。言い換えるならこれは、「俺たちの革命」なのである。

 この一連の方程式は、政治の方程式にも近いのかもしれない。