これから、本格推理小説のディクスン・カーの小説でも読んでゆこうと思っているが、曲がった蝶番、面白かった。


 普通、小説の構成法としては、

 起承転結

 が当たり前なのであるが、ディクスン・カーの小説は、

 起承転転転転結!

 みたいになっている。つまり、クライマックスにおける、どんでん返しの連続なのであるが、これは、エラリー・クイーンの「ギリシア棺の謎」も、そのような形式をとっている。

 

 思い出すのが、水野晴郎の「シベリア超特急12」もそうで、あれは、どんでん返しが二回三回ある。

 しかし、今回の曲がった蝶番は、細かくみてゆくと、初めからクライマックスで面白い。

 ある紳士のもとに、「あなたは偽物だ」と言って現れる人物が出てきて、どんどんその紳士を言い負かしてゆく、という筋書きがもう、たまらなく面白い。

 自分は思うのであるが、たとえば、「実は、こうなっている」ということで、十連発してゆく、形式の小説なんて書けるんじゃないのか、なんて、楽しそうだ。十章形式にして、小説の中に、どんでん返しが十個あるやつ。

 ま、それはそうとして、まだまだ沢山あるので読みたい。あと、ヴァンダイクも、Kindle Unlimitedで八作が無料で読めるんだよねえ。これも読みたい。