とある方から、「すっかり専属ライターになってしまいましたね」と言われてしまいました。毎週日曜日、栃木県宇都宮市の飲食店、「フィーロ」の二階のフリースペースのような所で行われている自習会(みんなで集まって、各々好きな事を勉強しあいましょうという、真面目だけど緩い会)の主催者の方からです。
⚠︎その自習会の様子がこちら↓です。僕は主に、ここで本を読んだり小説を書いたりしています。
それは8月28日(木曜日)の事。断酒会の方から、急遽記事を書いて欲しいと依頼されたのです。
「トニーさん、8月31日の大谷資料館の野外研修会、参加されますよね。その時の事を2、3日で機関紙『日光』の記事にしてくれませんか?」、と。
我が栃木県断酒ホトトギス会では「日光」という機関紙を年4回出しています。「ホトトギス」とあるのは、栃木県の日光に祀られている、徳川家康の「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」に由来しています。「相手に断酒する気がないのなら、その気になるまで徳川家康のように『気長に待とう』ではないか」という心持ちをこの名に託しているのです。
⚠︎機関誌「日光」。その自習会が行われている飲食店「フィーロ」にも置かせて頂いております。有り難や有り難や。
その栃木県断酒ホトトギス会が出している「日光」という機関紙に、前述のとおり、「わずか2、3日で記事を上げて欲しい」と言われてしまったのです。記事を書くのはこれで四度目ですが、締め切りが「2、3日後」というのは今回が初めてでした。わずか2、3日、なんという無茶ぶりでしょう! ところがどっこい、僕は2、3日どころか、その日のうちに原稿の叩き台を書き上げてしまったのです。この野外研修会が終わった後、ちょうどその自習会があったので、僕はそこで記事を書いたのですが、その時に言われたのが、「専属ライター」という言葉だった、というわけなのです。
⚠︎栃木県にある大谷資料館です。まるでドラクエのラスボスがいる遺跡のようです。
以下に、その『日光』に上げる事になった記事をそのまま掲載しようと思います。
大谷資料館の野外研修会にて
その神秘的かつ幻想的な地下遺跡は、まるで外の炎暑が嘘のような清涼さに満たされていました。
それはコロナ禍のため、数年ほど開催されていなかった宇都宮断酒会野外研修会がついに再開された8月31日の事でした。残暑の中、なんと総勢16名もの断酒の猛者、および家族会員の方々が、歴史ある大谷石の採掘場跡地である大谷資料館に集まってくださったのです。
予算や日程等、制約の多い中で企画していただいたこの野外研修会は、断酒会員全員の絆を深めるために最高の機会となり、皆でたいへん有意義なひとときを過ごす事と相成りました。この場を借りて主催者の皆様に感謝を述べさせていただきます。
僕がこの広大なる地下空間に訪れるのは、実はこれで三度目でした。……一度目は数年ほど前、僕の酒害が原因で別れる事となったかつての恋人との小旅行で、……二度目はほぼ一年前、めぐる季節に誘われてか、つと秋ならではの小洒落た逃避行をしたくなり独りで、……そして三度目は、こうして断酒会の皆さま方と炎暑の中を、といった塩梅で、です。
これで三度目、という事実に思い至った時、つと僕は少しばかり感傷的な気分になってしまいました。言うまでもなく、初めて大谷資料館に訪れた時はもちろんの事、当時はどこへ行く時も何をする時も、いつも常にずっと一緒だった件の恋人を否応なく思い出してしまったからです。……特に、同棲していたため、家賃や光熱費は僕、そして食費は彼女、というルーティンが知らず知らずのうちに出来上がり、そしてそれをいい事に、スーパーへ買い出しに行く際、酒を買わせるという最低な事をしていたかつての自分やその生活を振り返った時、未だ癒えぬ傷心に、胸が苦しくなってしまったのです。
あれからだいぶ時間が経ち、断酒生活もそれなりに板についてきた今……。当時の自分を振り返り、
「二十代の半ば頃から、きっと自分はアルコール依存症なのだろうという自覚はあったのに、なぜもっと早く断酒に踏み切れなかったのだろう。もしその決断があと数年早かったなら、あんなに好きだった彼女を失わずに済んだかも知れないのに……」
などと思いつつ、と同時に、
「……でも時間は元には戻せないのだから、最善を尽くそう。今の自分にできる事といえば、そんな後悔を糧に、断酒の日々を積み重ねる事だけなのだから……」
と自分に言い聞かせながら、炎暑の地上へと向かう上りの階段を踏破したのでした。
その後断酒会の皆さんとで、資料館のすぐ近くにあるステーキ宮でランチを頂きました。懇意にして頂いている断酒会の方とともに並んで床に座り、食事と会話を楽しみ、そして、解散。断酒パワーを充電するのに最適な、夏の終わりのアドベンチャーは、ちょっぴり切なかったけれども、でも、最高でした!
といった内容の記事です。
文章を書く事なら誰にも負けませんし、その事で断酒会を盛り立てられるのならむしろ望むところ、というものです。
なおこの大谷資料館の野外研修会の次の日、……すなわち9月1日は、小説投稿サイト「カクヨム」の「恋愛小説大賞」の締め切りでもありました。「今年の夏も何もなかったなぁ」、といった感じでしたが、おかげさまで小説を二編、一気に書き上げる事だけはできました。とある雑誌の編集長をやっていた経験があり、なおかつ断酒仲間でもある方からも概ね高評価を頂いてもいます。
以下にリンクを貼って置きますので、良かったらご一読ください。チラ見だけでも構いません。
「海を越えても出逢えるなんて」
https://kakuyomu.jp/works/16818792436381737210
「鎌倉陽光堂物語」
https://kakuyomu.jp/works/16818622172344661339







