小田急新型ロマンスカー | 三太・ケンチク・日記

小田急新型ロマンスカー

つい先日、ポーラ美術館 へ行ったときにも乗りましたが、やっぱり箱根へ行くのには小田急の「ロマンスカー 」ですね。そういえば、なんでロマンスカーというのかという議論がどこかでやっていたようですが、どんな議論だったかまたまた覚えていない。箱根は車で、東名高速から御殿場から乙女峠を抜けても、小田原厚木道路でも、どちらでも行けますが、あの坂を登ったり降りたり、急カーブがあったりで、運転する方は疲れちゃいます。どうせ土曜日、日曜日は混みますし、行楽の季節はなおのこと混みます。まあ、あの坂の登り降りは「箱根駅伝 」に任せておいて、と。

だいぶ前の話ですが、大湧谷から降りてくるときに、車が曲がり切れずに一回転しちゃったことがあったし、乙女峠から山並みを走っていたら霧に囲まれちゃって、ライトを点けても前が見えない。対向車が来なかったからいいようなものの、ノロノロ運転で、そんなこともありました。そういえば、ゴルフにいったとき、ゴルフ場に着いたら一面雪でゴルフ場が閉鎖だったことがありました。天気はいいし富士山は綺麗に見えたんだけど、あれはなんというゴルフ場だったか?いやいや、僕はそんなにゴルフをやるというわけではなく、単にお付き合い程度ですが。ですから、ゴルフはまったく上達しません。というか、やっていないと同じようなもの!

う~ん、どうしても気になる、「ロマンスカー 」が。ということで、広辞苑でちょいと調べてみると、ロマンスカーとは「ロマンスシートを設けた電車」とあります。じゃあ、ロマンスシートとは「劇場・乗物などで男女二人が並んで腰掛けるように作った座席」とあります。ん?なんのことじゃ?よくわからん。でも、まあ、ロマンスカーといえば小田急ロマンスカーだし、小田急では「登録商標」も取っているらしい?

それはさておき、本日の話題は、小田急電鉄は、相模原市の大野工場で、7代目となる特急ロマンスカー「VSE」を報道陣に披露し、2005年3月から新宿-箱根湯本間で運行を開始すると発表した、という新聞記事 です。「VSE」は「Vault Super Express(ヴォールト・スーパー・エクスプレス)」の略で、「Vault」は「ドーム型の天井」という意味。新型の空調機を取り入れることで、室内の高さを従来のロマンスカーに比べて45cm高い255cmとするなど、快適な居住性を実現したそうです。

で、誰がデザインしたかというと、関西国際空港旅客ターミナル の設計などに携わった神戸芸術工科大の岡部憲明教授。ん?関空の設計はレンゾ・ピアノじゃないの? そうなんです、岡部さんは、って、あまり詳しいことはわかりませんが、ピアノ・ロジャース時代にポンピドーセンター に関わって以来、ピアノと協働していて、関空の時は日本事務所の代表だったんじゃないのかな?その後、日本で独立したと聞いていましたが、小田急ロマンスカーのデザインに関わっていたとは、オドロキです、というか適任ですね。

小田急では、車両の設計を外部に依頼する場合、通常はその道の専門家に依頼するケースがほとんどだが、今回は最高水準の居住性とホテルのロビーのような空間性を実現するため、過去の発想を全く度外視。約2年半前に岡部教授に依頼したそうです。これを受けて岡部教授は、10両編成のうち3号車と8号車にトイレやカフェなどを集中的に配置し、室内は天然石やガラスクロスといった多様な材料を組み合わせるなど、斬新な発想を積極的に導入。まるで住まいのような印象を与える落ち着いた雰囲気の演出に力を入れたという。「VSE」は10両ずつ2列車あり、総製作費は約35億円だそうです。

建築家と電車のデザインと聞くと意外かと思われますが、関西では「南海ラピート 」のデザインは建築家の若林広幸が関わっています。諸外国では建築家というと、あらゆるデザインをカバーするオーソリティーです。乃木坂のギャラリー・間で先日まで行われていた「アンジェロ・マンジャロッティ展 」や、いま鎌倉の神奈川県立近代美術館で行われている「ジャン・プルーベ展 」を見ると、建築家はなんでもデザインしますし、なんでもできますという、不思議な存在です。