ソファーからぼんやりと窓辺を眺める。




夜につつまれて海こそ見えないが

キラキラと揺れるプールの水面が綺麗だ。




昼間はこの部屋のプールから海までが

まるでひとつに繋がっているようにも見える。

いまは轟々と波の音が遠くで聞こえてくるだけ。




散々泣かされた体が気だるい。



初めてチャンミンとそうなってから

今日、2度目の行為をした。





「チャンミン」


「うん?」


「こういうの…もうやめような」


「やめようって、何?」




わかってるのに

勤めてにこやかな笑みを返してくる。




言葉にすれば


本当にこの関係が壊れてしまいそうで。

壊したいような、壊したくないような感覚。



つなぐ言葉も見つからなく

虫の鳴き声と遠くの波音だけが響く。





初めてチャンミンとそうなったのは

数年前だった。



チャンミンの部屋で

どちらからともなく

ごく自然的なキスをして



深くまで舌を合わせれば

そこまでしたら止まらなくて


男同士のやり方などわからずに

本能のまま

お互いの手で愛撫して

何度も何度も

互いの手に欲を吐き出した。




それからしばらく

気まずい時間を一緒に過ごし

数年が過ぎた。


時間が経つにつれて

1度目は、あれは勢いだったと言えば

それで済んだろう。



だが

疚しいと思っていた記憶は、

欲を吐き出すためだけではなく。



2度目は明確な意志を持って

したいから、した。

チャンミンとしたいから。


俺は、チャンミンが。




あの時

そう願っての結果だったのに

あれから自分の気持ちを誤魔化して

ここまで来てしまった。



チャンミンへの気持ちが

はっきりと自覚する頃には

情緒不安定さが更に増して

コントロールができなかった。





『だってわからなかったんだもん』