先ごろ、元ミスコリアの女優チェ・ユンヨンが生活苦を理由に窃盗を犯し、韓国社会に衝撃を与えた。先輩の財布を盗んだことも驚くべきことだが、彼女が普段から金欠に苦しんでいたことはさらに大きな衝撃を与えている。
ドラマや映画に出演し、ヨガ教室の運営にも乗り出したが、事業は失敗したという。チェ・ユンヨン以外にも、人気が落ちた後に着手した事業が思うようにいかず、生計も立てられない芸能人が、多く存在するのだ。
彼らは顔が知れ渡ったという理由から、違う職業に就くことができないという。ドラマや映画が一作品ヒットすると多額の広告モデル料を受け取り、さらに破格の出演料を得ることができるが、これは一部スターのみが可能なこと。大部分の芸能人は、厳しい労働条件で働く報われない労働者なのだ。
国税庁が昨年末に発表したところによると、俳優や歌手、モデルなど芸能界で従事する人は2010年に17万人を超えた。これは前年より40％上昇した数値となる。この中で新人は10万4,000人に上る。
しかし、従事者が増加したことによって1人あたりの年間所得は低下。2009年には、芸能人の平均収入が一般会社員の平均年俸を下回る結果となった。
最低限の生活費にも届かない芸能人の年収。これが華やかな世界の裏に隠れた現実なのだ。
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