「モスグリーンの壁紙の部屋」2018年
Room with Wall Paper in Moss Green

香港のアートフェアにて、、8年ほど前に長井朋子さんご自身と会う機会がありました。
作風が気に入って、2点購入しました。
それらの作品は、香港の自宅に飾ってあります。
長い間、内膜症で食べても嘔吐やお腹を壊すため、外へでるのも億劫だったのですが、アートフェアに行った頃はだいぶ回復して、むしろ人生初めてかなりぽよよんと、太った時期でした。

上記の作品は、昨年2018年5月頃、渋谷で個展がありました。
初日はお天気が悪く雨が少し降っていました。

ヤマト運輸のドライバーさんが2度も指定時間を過ぎて昨年末、来訪したため、長期間受けとれずにいました。
漸く、本日無事に4点受け取りました。

この作品「モスグリーンの壁紙の部屋」は、個展の入口付近にありました。

小さい頃、ベッドに入ると母親が部屋のスイッチを消していました。
カーテンが完全に外の灯りを遮光しないため、薄明かりが部屋を、ぼんやりと照らしていました。
うとうと、部屋にある家具が、ぼおっと黒く浮いて動物や怪獣に見えていました。暗闇を冒険するような気持ちになったこともありました。

そして、壁にかざってある旅行先で買ったハガキ、地図や観光地の旗が、かっちり見えないものの、キラキラ光る素材が使用されていると、星みたいにも見えてくるのです。

そんな、子供時代の就寝前を連想し、空想の時間を思い出す作品です。

大人になるとむしろ、空想も現実的で、悪い妄想になります。
寝る前に、仕事の失敗や人間関係の難しさを思い出すことのほうが多くなるかもしれません。