日米関税合意と対米投資に関する共同声明・覚書の要旨 [2025年9月5日]
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0547T0V00C25A9000000/
【覚書】
【共同声明】
7月22日の日米間の合意と9月4日に署名された関税に関する大統領令に基づき、日本は以下を再確認する。
持続可能な航空燃料向けを含むバイオエタノールや大豆、トウモロコシ、肥料を含む米国農産品や製品を年間計80億ドル規模で追加購入する。
100機の米ボーイング製航空機を購入。ミニマムアクセス(MA)米制度の枠内で、迅速に米国産コメの調達を75%増やす。
液化天然ガス(LNG)に関するアラスカでのオフテイク(引き取り)契約を追求しつつ、米国のエネルギーについて年間計70億ドル規模の安定的かつ長期的な追加購入を実施。
防衛力整備計画に基づく米国製防衛装備品や半導体の年間調達額を数十億ドル規模で増やす。
米国製で安全が認証された乗用車について、日本国内での販売向けに追加試験なしで受け入れる。米国車に対してクリーンエネルギー自動車導入促進補助金を提供する。
米国は、通商拡大法232条に基づく医薬品や半導体(半導体製造装置を含む)関税について、他国の製品に適用される税率を超えない関税率を日本製品に適用する。また、日本の航空機や航空機部品に関税を課さない。
【覚書】
日米両政府は、強固で協力的な2国間関係の重要性を確認し、7月22日の合意を誠実かつ速やかに実施する。経済・国家安全保障上の利益を促進するため、様々な分野で5500億ドルを米国に投資することが、両国の最善の利益と認識し次の了解に達した。
米大統領は、投資委員会により推薦された中から投資先を選ぶ。投資は2029年1月19日まで、随時行われる。ただし、特定の日時までに投資の清算や処分をする義務はない。
米大統領は投資先を推薦・監督するために投資委員会を設立する。米商務長官が議長を務める。投資委員会は大統領への推薦に先立ち、両国から指名される者で構成される協議委員会と協議する。
日本は、大統領が投資先を選定したと通知されてから45営業日以上経過した日に、米国側が指定する口座に即時利用可能な資金を拠出する。
日本は独自の裁量で投資に対して必要な資金を提供しないことを選択できるが、決定する前に米国と協議する。日本が覚書を誠実に履行し投資額について資金提供を怠らないでいる間、米国は日米合意で対象となった品目の関税を引き上げる意図を持たない。
投資委員会は、投資や関連するプロジェクトに商品やサービスを提供するベンダーやサプライヤーについて、可能かつ利用できる場合には外国事業者の代わりに日本事業者を選択する。
米国は各投資に関連して特別目的事業体(SPV)を設立する。SPVは米国または米国が指名する者が管理、統治する。投資から生じる利用可能なキャッシュフローは、みなし配分額に等しく分配されるまでは日米で50%ずつ、その後は日本10%、米国90%でSPVから分配する。
米国における投資は半導体や医薬品、金属、重要鉱物、造船、エネルギー(パイプライン含む)、人工知能(AI)、量子コンピューティングなど経済・国家安全保障上の利益を促進する分野に焦点を当てる。
覚書は日米両国間の行政上の了解であり、法的拘束力のある権利・義務を生じさせない。相互の書面同意で、いつでも修正できる。相手方に中止の意思を書面で通知することで、いつでも中止できる。
