こんにちは。
昨年後半から、少しずつ新しいイヤホン購入欲が冷めてきまして、その代わりイヤホンケーブルの購入欲の方が高まってまいりました。
最近購入している中国のイヤホンブランド、KZの各製品に付属しているケーブルは、別途ケーブルを購入して交換したほうが良いというレビュワーさんが多くいらしまして、私としてもより良いサウンドをできるだけ安価に実現しようということで、ケーブルのみを交換するようなことをやっております。
私が購入するケーブルは、一般的に中高音あたりをキラッとさせる効果があると言われる銅線の銀メッキケーブルが多いのですが、とある日ケーブルのレビューサイトをいくつか見ていましたら、気になるケーブルがありました。
銅線ではなく銅の亜鉛合金線という、一般的にはあまり使われない線材を使い、しかも絶縁用として特殊オイルコーティングを施しているという、なかなか珍しいケーブルです。しかも価格も安い。真っ黒な被覆も特徴的。
音についてはどうもイメージが湧きませんが、価格的にも試してみようという気になるレベルでしたので、購入しました。
NICEHCKの "Blackcat"。
ネットで見た通り、真っ黒。
そして、見た瞬間分かる無骨なケーブル。しかも、結構重量感があります。
重い!というほどではないですが、重さは感じるかもと思います。
線材のせいか被覆のせいかわかりませんが、ケーブルはかなり固め。
ですので、ケーブルをくるくる巻いてまとめるのに少し苦労します。
総じて、かなり存在感のあるケーブルです。
さっそくつけてみたのが、KZのPR3という平面駆動のイヤホンです。
イヤホンの筐体も黒、ケーブルも真っ黒。
音についてですが、「低音・中高音全体を持ち上げてくれてスッキリさせ、滑らかな音。音場が少し広がった感じ」という印象です。
音の変化を言葉で書き表すのはいつも苦労するのですが、「音の情報は増えた感じになりますが、ごちゃごちゃせずきれいに聞こえるようになる」と言い換えても良いかも知れません。
PR3は低音抑えめで中高音を強めに表現するタイプのイヤホンですので、銀メッキと比べるとやや高音の主張がより強くなったかなという印象です。
次に、同じKZのZVX Proにつなげてみました。
ZVX Proは1DDのシンプルな構成のイヤホンですが、アリエクで2〜3000円台で買えるのに小気味よい低音が心地よい、でも大好きな中高音もしっかりしている、最近では私の利用頻度が一番高いイヤホンです。
これも黒、黒、黒(イヤピースも黒)。
このイヤホンはもともとスッキリ系の音ではあるのですが、丸くなることはなく全般的に音情報が増えた感じがします。でもごちゃごちゃしない。低音もスッキリしていて気持ちが良いです。
こういうのを「見通しが良くなる」と言うんでしょうか。
やっぱり音を言葉にするのは難しい。
ということで、スペックと言い、ゴワゴワさと言い、とっても個性的なBlackcat。
音の変化は楽しめ、弱点がないケーブルだと思います。
強いて弱点を言うなら、ちょっと重いということと、しなやかなケーブルではない、ということくらいでしょうか。ここがケーブルの必須条件という方にはお勧めづらいですが、音重視ならお勧めです。
なお、このBlackCatのアップグレード版として、BlackCat Ultraという8芯のケーブルも販売されています(少し高い)。
私はまだ買っていませんが、試してみたいなと思っています。
それでは!