※今回は長文になってます。時間がある時に読んでいただけたらと思います。
どんな塗料メーカーの塗料でも、希釈率というものが存在します。
油性塗料なら、塗料用シンナーで、
水性塗料なら、水道水で薄めることを希釈といいます。
私がよく扱ってる塗料なら、0%~5%の希釈率が設けられています。
0%なら無希釈で塗装して下さい、または無希釈で塗装出来ますだと思います。
なぜ0%~5%なのか、ずーっと不思議に思ってました。
ここからは、自論になるのですが、
例えば、冬と夏では、塗料の粘度が変わります。
表現が間違ってるかもしれませんが、
冬なら粘度が高く、夏なら粘度が低い状態にあります。
粘度が高い状態だと、塗料が重くドロッとした感じです。
粘度が低い状態だと、塗料が軽くサラッとした感じです。
上記を踏まえて、
よく勘違いをしている職人さんを見ますが、
夏だと揮発が早いので、塗料の粘度がどんどん高くなるのです。
塗装用語で粘度高くドロっとした状態を「重たい」といいます。←自分だけかも
塗料が重たいとどうなるか。
塗りにくいのです。
仕上がりが綺麗にいかないのです。
そこで、どういう行動をするかというと、希釈量を無視して
追い足し追い足し・・・・・最悪ですね。
私が塗装屋になった頃は、希釈量を計る人が周りにいなかったので、
それが、当たり前だと思ってました。
当時、一斉に4件並んでるお家を、各親方が塗装することがありました。
4人親方がいれば、4人とも計って希釈していないため、この時点で差があります。
2年後、その4件の前を通って見たところ、1件の雨樋だけ色飛びしているのです。
わずか2年で・・・・・
塗装用語で粘度が低く塗料が軽くサラッとした状態を「しゃぶい」といいます。
その親方はいつも、シンナーにしても水にしてドバドバいれてることは、
知っていました。
よく大声で、塗料をもっとしゃぶってーといってましたね;
いろんな意味で、恥ずかしい(*ノωノ)
なので、結果が物語っていました。
そういうことを目の当たりにしてからは、私は希釈率の大切さを学び、
秤で計るようになりました。←20年前のことです。
後、こだわりで追い足ししないでいいように、
始まりから休憩までに塗り切れる量を、作るようにしています。
こだわりはまだあります。
塗料の色によって、質量が変わるため、
色によって、希釈率を変えています。
例えば、白系の色は質量が低いので、
希釈は無希釈が多いです。
黒系の色は質量が高いので、5%の希釈量と決めています。
こういった、気温や色の質量や下地の具合によって、
「塗料が重たいやしゃぶい」
といった、変化があることで、
希釈率が0%~5%と差がるのかと、
勝手に思っています。
ここまで、こだわって塗装している職人は、ほんとに一握りだと思います。
お家の塗り替えを検討しているお客様が、
外壁塗装・住宅塗装で失敗されないよう、
ひとつでも参考になればと節に願います。