整骨院の前に、プラスチックの水槽を抱えた少年が通りがかりまして。
戸村 「お、すごい! きれいなクワガタだねぇ」
少年 「ニジイロクワガタっていうんだよ。触ってみる?」
戸村 「いや、昆虫ってべたべた触ると死んじゃったりするらしいからいいよ」
少年 「そうなの?」
とまあ、整骨院の前でしばし、昆虫談義をしまして。
戸村 「オスメス両方いるんだ? じゃあ、増えるかもね」
少年 「うん! 増やしたい! 増えたらあげる!」
戸村 「え……いや……えーと……」
少年 「友達にあげてもっと増やすんだ!」
戸村 「そ、そうか! すごいな! んじゃ、気を付けて帰りなよ?」
少年 「うん!」
そりゃね、私は「今日初めて会った」ただの虫の話ができるおっさんです。
別に本気で「ニジイロクワガタが欲しかった」わけじゃないです。
なんなら「もらっても困る」し、むしろもらう流れはめっちゃ避けたい。
つまり今回は、最高の結末だったんです。
なんだろう。ちょっと負けた気がする(´・ω・`)