これは認知症の父の薬の飲み忘れです!
こんなにたくさん飲めていなかったことや医療費の無駄遣いのダブルショックです。
病院の薬剤師として感じるのはお年寄りの半数はたくさんのくすりが処方されています。10種類、15種類はざらにいます。先日入院した患者さんは朝だけで30錠の薬を飲んでいる方もいました。大抵は症状がよくなっても、そのまま継続し、更に違う症状が出ると追加されていきます。減ることは難しいのです.
なぜでしょうか。
理由は二つあります。
1.医師は外来が忙しく、人気の先生であればあるほどカルテが積み重なり、次から次へと患者さんをみなければなりません。そして、その患者さんの訴えを聞いて、検査をし、確実にあらゆる観点から解析し、それに合う処方をします。めちゃくちゃ時間がかかります。そんな中で、今まで服用していた薬に関しては継続とした方が断然時間短縮になります。楽です。この検査データから現状の評価をして薬を中止をすることは患者さんに話をして、理解を得て、処方内容を変えなければなりません。よって一手間もふた手間もかかることなのです。
2.患者さんもなんとなくいつもお世話になっている医者を目の前にして、どうですか?と聞かれると、大丈夫ですと言ってしまうみたいです。そして、家には溢れかえる薬があるのに、またもらう羽目になるのです。また、高齢の患者さんだとたくさんあまっている状態を管理できないという場合が多いです。
以上から、医師が多忙、患者さんもどうしていいのかわからないのであれば専門家の薬剤師がもっと介入すべきであるのですが、また一つ問題があります。
調剤薬局の薬剤師から医師へのフィードバックは無理です。あまりにも接点がないからです。信頼関係もありません。
私のような病院薬剤師が介入したくさん薬を整理していくしか方法はありません。私は毎日一人一人病状、検査データを見て、医師に相談して経過観察し、果たして中止をして経過は良好であるかそこまで責任を持ってみていきます。
それなのに、なんと自分の父がこんな状況に陥っていたことが
ショックでした。
