覚えているだろうか
思えばいつもこの季節だった

終わりと始まりのあなたに 大人のふりしたペンを贈った
いつかそれがきっと馴染んでいくよと

あなたが ほろほろと泣いたときには
幸せだった頃のあなたに似た 猫の便箋に
思いを綴った
いつでも 手を貸すよと

春の前は 期待するほど
あたたかくない そんな街で産まれたのに
それでもこの季節に こんな気持ちになるんだ

新しい何かを手にすれば 変われるような気がして
買ってみた本は 古い置物になって
薄い服もまだ着られずに 飾られている

この春と呼ぶには早い
この季節には 何かが必要で
何かを求めてしまって
恋しくなるから

この春と呼ぶには早い
この季節には 風邪をひかないでね
どうかあたたかく過ごして
また 会いましょう