あたり一面は真っ白な銀世界









誰一人歩いてない冬の畑は
天然の雪のシーツをかけられていている





見渡す限り続く白の世界は美しい





私はこの景色が大好き

目を閉じて、息を思いっきり吸う





身体の中から冬の冷たさが伝わって、
大きなつららを飲み込んだみたいに

痛さが広がる




吐く息だけが暖かい




生きてる。この感じが好き








小学校へは徒歩30分以上かかる

「お姉ちゃん、寒い」

「大丈夫だよ、なんてことない」



キュキュッ


寒すぎて帰りたい気持ちを抑えながら

一生懸命歩く



雪を踏む音だけが響き渡り


何もない銀世界に足跡をつけていく。



顔にヒヤッと何かが当たった。

見ると弟が投げた雪だった。

「やったなー!」私も負けじと投げ返す。






私の記憶の中で、
今でも尊い思い出の一つに、

その光景がある



無邪気で
優しくて
芯が強くて

人一倍、繊細な

大好きな弟の笑顔が
ぬくもりが

そばにある



寒いけど暖かい。



暖かいと寒さは同じ空間に存在していて

もし手に入るなら、


永遠と残しておきたい私の宝物だった