生きるのが辛い男と出会った
いろんなことに不満そうで、他人を批判して自分にも満足せず、
その性格から、ひとと軋轢を生み、
その癖、だれよりも人から認められたがった
そんな矛盾を抱え、人生もうまくいかず生きるのが辛いとこぼした
彼が、根っこに抱えていたのが深い劣等感。
誰よりも頑張っているのに、誰よりも自分を貶めていた。
みているこちらが、悲しくなるくらいに。
自分を認めるとか、受け入れるっていってもこういうひとは何のことやらわからない。
頭でわかっていても出来ない。
今まで、やったことがないから。されてこなかったから。
自分を受け入れられるようになれば、不思議と他人も許容できる。
逆説的だけど、ダメな自分を許せるから、ダメな他人も許せる。
彼は、小さいころから親に否定され、ダメな自分を許さずに生きてきてしまった。
そして、ダメな他人を自分と同じように嫌悪して非難してきた。
いつの間にか大嫌いな父親と同じような上から目線で不遜な人間になっていった。
たぶん彼は親に認められたかっただけなんだな。褒められたかったんだ。
でも、してくれなかった。
過去には認められなかったかもしれない。
だけど今、必要なのは無条件に自分を受け入れてしまうこと。
ダメでも、苦しくてもうまくいかなくてもそんな自分でいいやと思うこと。
父親みたいなイヤな自分を認めてしまうこと。
唾棄してきた、ダメさを受け入れられるようになると、不思議と人生がうまくいく。
これってとっても皮肉だけど、そういうところある。
というか、この世界のそういうところが好き。皮肉と驚きに満ちてる。
ご多幸あらんことをと思いつつ、彼を見守っていきたい。
たぶん大丈夫でしょって思ってる