激しくインパクトが残っている試合は、2007年7月後楽園ホールで行った、真壁が初めてIWGPヘビーのシングルに挑戦した試合だ。チャンピオンは、永田裕志。

永田 VS 真壁

とにかく試合前の真壁寄りの煽りのVTRは、感動的で涙が出そうになった。

同期の藤田和之は先輩からエリート扱い、真壁は意味もなくクズみたいな扱いを先輩からされたと。

新日本から、左遷同然・解雇同然の扱いで、プエルトリコに派遣された…

いわゆる新日本は、真壁に片道切符を手渡したわけだ。

そんな苦労に苦労を重ね、ろくにチャンスも与えられず、やっと掴んだIWGPのシングルのチャンス…

真壁は当時、極悪ヒールユニットGBHのボスだった。

チェーンで相手の首を絞めたり、本間が試合に介入したり(今では信じられない)、観客の怒りを煽るような闘いをしていた。

もちろん、その興行は会場で観戦したのだが、VTRを見た後隣に座っていた女性が
「真壁を応援したくなっちゃったなぁ~」と言っていた。
僕も同じ心境だった。

だけど僕は、声援を送らなかった。

それは、真壁に対するヒールに対する礼儀だと思ったから…。

試合内容は、真壁の極悪ファイトで遂にキレた永田は、ムエタイ式のエルボー(額に肘を擦り付ける)で、真壁が額から大流血。
とても、子どもには見せられない…

試合は、永田のバックドロップで負けた…

でも僕は、真壁の生き様を見せてくれて、とても感動した。

真壁は、新日本プロレスの宝だ。