意外と覚えているもんです | 小さな花のひとりごと

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

治療と体調が落ち着いてきたので20年前の治療などの過去の思い出なども、書いていこうと思います。

 

最初に乳がんになった頃の20年前(2003年)は、20人に1人が罹ると言われていました。

私が服用しているイブランスもありませんでした。
良く医師に言われることは、
「昔と違って、どんどん進化しているんだよ」と。
本当にそうだと思います。
ちなみに再建手術も保険適用になっていませんでした。
 
全摘手術の後、EC療法+タキソテールの抗がん剤を受けました。
同じお薬を使っていらっしゃる方をブログで見かけると、ホッとします。
良かった、今でも通用する治療なんだ、と。
 
ホルモン療法は、3年間と言われていましたが、
3年経つ頃には、5年の方が予後が良いと延長になりました。
1日に一回お薬を飲むだけなのに、ガッカリしたことを覚えています。
今は5~10年ですね。
とりあえず5年は飲んでいて良かったと思っています。
乳がんになって、悲観的になったことはありませんでしたが、
一度だけ泣いたことがあります。
初回のEC療法で、1週間後に脱毛が始まったときです。
 
触れるだけでハラリと抜けていく髪、
いっさいの抵抗もなく抜けていく髪、
ドライヤーの風圧で洗面台や床にどんどん飛ばされていく髪、
いつまで抜けていくんだろう・・。
今日の抜け毛はここまで、と決まっていればいいのに。
掃除機を持ってきて髪を片付けながら、
なるほどね、これは泣くわ、と
切なくなって泣きました。
 
初めてのウィッグは、有名な高いお店で購入したな、とか
そのあとはネットで安いのを買いまくったなとか、
前髪付きの帽子や、おさげ髪付きの帽子など、いろいろ試しました。
メーカーによりますが、今の半額くらいでお手軽なウィッグが買えました。
なにしろ
先日買った既製品の部分ウィッグが、
当時のオーダーメイドのフルウィッグと同じくらいの金額だったのには、時の流れを感じました。