「箕面市介護サービス評価専門員会議」を傍聴して | ■tomoko blog

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中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

国も市も、現場よりも「予算ありき」で、高齢社会の展望は厳しい(ー_ー)!!


この日の評価専門員会議は、次年度からの介護保険制度の大型改変に伴う
日常生活支援総合事業や、介護保険料の改定についての中間報告と意見交換が主なものでした。

3年毎に見直される介護保険制度は、毎回、財源不足対策という部分が色濃く、
また国からのガイドラインが遅れたり、細切れの情報提供だったりで、
高齢福祉課も大変だと思います。

しかし、概ね国の方向性は見えていたので、各自治体はそれなりに準備してきたはずなのですが・・・

このたびの「大改正」は、端的にいえば「国はお金がないので、自治体で工夫してよね」というもの。
一段と、自治体間格差が生まれそうです。
大きな改定であるため、通常は他市の動向を見ながらぼちぼちと進めるところですが、
箕面市はこの4月から新制度へ移行する方針のようです。

これまで、箕面市は大阪府の平均よりは比較的良いサービスが提供されていましたが、
今後、サービスレベルが目に見えて低下することにならないよう、
最初から世間並のサービスレベルにしておこう、
みたいな考えが見え隠れします。

北急延伸のために緊縮財政なのかなぁ、と個人的に想像しています。


この日の資料では、箕面市の介護保険制度の対象となる高齢者は、約3万人弱。
このうち2万人弱は元気な人たちです。

約5000人が「二次予防対象者」と言われ、表現が悪いですが
「要支援予備軍」的な人たち。

そして約1700人(5,8%)が要支援1・2の比較的軽度の介護・支援が必要な人たちです。
さらに、約3400人(11.5%)が要介護1~5の介護を受けている人たちとなっており、

今回の制度改変では、
とくに軽度とされている要支援1・2の方々へのサービス体系が大きく変わります。

市の説明では、新たに市が担うことになった総合事業のうち、
軽度な方々へのサービスはNPOやボランティアに頼るところが大きく、
とくにシルバー人材センターがその候補に考えられていることが分かりました。
これら「緩和型」のデイサービスやホームヘルプサービスは、7割を担うと想定されています。

で、介護報酬はこれまでの60~70%に抑えられるとのこと。
軽度な人へのサービスには専門性は問わない、
もっと安上がりにしたい、ということのようです。


専門的な訓練や経験を積んだヘルパーさんの替わりとなる担い手の育成や、
人材確保については、これから検討するとのことでした。


随所にツッコミを入れたくなる部分あり、
専門員の方々からもさまざまな厳しい意見がありました。

4月からの施行なので、もうあまり時間がありません。


また、介護保険料は、この総合事業費が決まらなければ算出できないので、
現在、市は検討中、とのことでした。

サービス内容と保険料の関係をどう考えるのかも、
市民によって温度差があります。

介護サービスと無縁な人、
経済的にゆとりのない人は、できるだけ抑えて欲しいでしょうし、

実際にサービスを受けている人のなかで、
やや負担が増えても「充実したサービス」を望む、という声もあります。

お金に糸目をつけなければ、介護保険外のサービスを受けることもできますね。

また、私はこれまで認知症に対応できる専門家、
理解のある市民をもっともっと増やさねばならない、と訴えてきましたが、

今日の会議でも、同様のご意見が異口同音に聞かれました。


ああ、ここでも課題が山積みで・・・
現実を受け止めながら、
関係者とも、もっと話し合って、今後も前向きに提案していこうと思います。