その学校は、わたしも私の姉も卒業した学校で、今も昔と全く変わらない素敵な学校です。
【目黒区立上目黒小学校】
平成27年度の全校生徒数は200人(1学年1クラス)あまりの少なさです。
上目黒小学校から300メートルほどの距離にあり、同じ目黒区立のある小学校は1学年4クラス。しかし、祐天寺駅から逆方向に同じく200mほど行ったところにある小学校は上目黒小学校と同じく1クラス。
ん?同じ祐天寺駅からほど近いところの区立小学校同士で、何故こんなに生徒数に開きがあるの?このままでいいの?誰がどう見ても歪は歪です。近接する公立小学校同士で不均衡があれば均したくなるのがごく一般的な考え方ではないでしょうか。
どうしてこんな状態になってしまったのか、根本的には少子高齢化にあると思います。
それにより、都心の一等地にマイホームを持てる裕福な若い子育て世代がより少なくなっていると感じます。
わたしが小学生だった40年前は、ごく標準的年収のサラリーマン家庭や地元で商店を営む家庭に育つ友達ばかりでした。
そんな近所の同級生だった知人宅前を通った時、いつしか記憶にある家が無くなっていて、後に建つのは富裕層が住むだろう立派な戸建て。表札もわたしが知る名前とは変わっておりました。若いご家族が住んでいるのか、子育てがひと段落したご家族が住んでいるのかは分かりません。
幼い子育て真っ只中の世代であったとしても、裕福なご家庭のお子さんですと私立小学校に通っているかも知れません。その家に小さな子供が住んでいるから地元の区立小学校に通うとは限りません。祐天寺という街は、そんな世帯が多くなったのは事実です。
ただ、少子化問題は日本としての大問題。それと目黒区で起きている近接小学校の生徒数に差が生じている事とは直接の関係は無いはずです。
近接する小学校の生徒数にここまで差が生じてしまった一番の原因は、いつからか入学希望小学校を複数校の中から自由に選択できる制度へ変えてしまったこと、それこそ、振り返ると一番の間違えだったと私は感じています。(昔は家から一番近い小学校へ自動的に割り振られ、それで何ら問題無かったのです。)
教育委員会か都議か、誰の思いつきか知りませんが悪しき制度だけが残り続けており、制度の見直しもされずやりっ放しがここまで放置されているのです。
ある目黒区議会議員さんとお話する機会があり、この問題点を問いかけました。やはり目黒区としてもこの問題点(生徒数の開き)について認識していたそうですが、未だに解決へ着手できておりません。結局、役人のする事は時間ばかりかかるのです。その区議会議員曰く、特に祐天寺駅周辺一帯は子育て世帯よりも単身者向き住宅ばかり増えており、結果単身者ばかり増加しているとのご意見でした。←それって祐天寺周辺の子供の数事態が増えない理由であって、生徒数の不均衡とは関係ないような…(u_u) 本当に議員さんは何が問題なのかを理解されているか疑問です。
結果、ただ単に生徒数が少ないことだけで人気が無くなってしまい、幼稚園から小学校へ進学する時期になると、「◯◯ちゃんがそっちの小学校に行くならうちも同じ小学校にしようかしら…学年1クラスの小学校なんてどうなの?」 ママ友と話しているうちに不安を増幅させてしまってます。
まさに人気商店と同じ、人が人を呼ぶのです。人気の無くなった商店(小学校)が潰れていくのも時間の問題です。役人は、自分が考えた悪しき制度により近接小学校生徒数に偏りが生じ、結果廃校に至ってしまったとしても、全て少子化のせいにするのでしょう。
我が家も初めは迷いました。幼稚園や保育園で仲良くなれたお母さん同士、子供同士を小学校で離れ離れにさせたくなく、お友達が大勢進む小学校を選択されるご家庭が多い。それはごく自然なことです。
しかし、お友達が少ない事に対して不安を感じるとしたら入学後のほんの数日だけです。いざ始まってしまえばそこはまだ小学生、あっという間に新しいお友達ができるのです。親同士も新しいママ友を作れるのです。
現に、当時の上目黒小学校は同級生25人しか居ないのでとてもアットホーム、学校長や担任の先生と生徒の距離も近く、また、高学年が低学年の面倒を見てあげる授業があり、小さい子の面倒見のいい優しい高学年に成長してくれる点も少人数学校ならではの良いところだと感じました。
上級生は下級生の子ほぼ全員の名前を知っています。下級生も上級生の◯◯ちゃん優しい!とご家庭でよく話しているそうで、そこから学年関係なくお母さん同士も仲良くなっていきます。わたしが思うに、田舎の学校の良さを持ち合わせた都会の学校と感じました。今もこの学校を選択して良かった!!と心底思ってます。(これは上目黒小学校目線の感想であり、他だって良い小学校だよ!と感じているご家庭も多々あるでしょう。)
現に娘が通ったけれど、虐めや授業、先生に不満など不人気になり得る理由が全く見当たりません。良かった思い出しかない素敵な小学校でしたので、ここまで生徒が集まらない理由にずっと首を傾げてました。
現場の意見を聞かず、親の意見も聞かず、お役所の会議室だけで物事を決めている役人が何十年も前に決めてしまった制度を今だに引きずっており、23区にある学校なのにまるで過疎地にある学校のような人数にさせられてしまったのです。何ら上目黒小学校に落ち度や施設の不備がある訳ではありません。校長をはじめ、教頭、学級担任、副担任、事務員さん皆さんホントよく子供たちを考えて頂き、面倒を見てくださり、一人一人の何年か後の姿までも親身に考えて相談にも乗ってくださってます。他の近接小学校に負ける要素などは何ひとつ無いのです。
ひとつ、小学校選択に関してこう考えられないでしょうか。
今は昔と異なり当たり前に中学校受験を考えるご家庭が多いですよね。それでしたら、6年後には折角仲良くなれたお友達と離れ離れの道を歩ませるのですから、いっそお友達に引っ張られての小学校選びを止めてみてはどうでしょう。
区立中学校へ進学したとしても、やがて3年後にお友達と離れ離れの道へ進むことになり、遅かれ早かれ子供は自分1人の力で前に歩んで行くものです。
特に中学受験組は進学塾を併用されるのですから、小学校に求めるものは何なのかを親がきちんと考えてあげるべきです。生徒数の多さなのか、幼稚園の仲良しが行く小学校だからか、先生の質なのか、虐めの有無なのか、家からの距離なのか…ご家庭により違いはあるでしょう。
先生の質(授業の質)に関しては、同じ区立小学校の授業要項は大差無いと思います。
うちは都立中学校を受験しました。都立中高一貫校は出願時に小学校から中学校へ提出される報告書(あゆみ)への配点がとても高く、少しでも多く【大変よい】を取らせたいものです。
大所帯で人気の小学校に身を置くと、成績表「あゆみ」で【大変よい】を全ての教科で取ることは大変でしょう。当然人気の学校ならば、生徒数に比例して優秀なお子さんも多く集まっている事は容易に想像できます。(その年で変動はあると思います)
反対に、区立小学校から区立中学校への進学を前提として考えれば、小学校の生徒数(顔見知り・お友達の数)の差は中学校へ進んでも引き継がれます。大所帯の小学校からその地域の区立中学校へ進学した方が、少ないお友達の輪からスタートするよりも気持ち的に楽でしょう。その場合でしたら迷わず先を見越して大所帯の小学校へ進学しておくべきです。
幼稚園の繋がりで他の小学校へ進んだお母さんに話を聞くと、実際は今はどこの学校も多くの生徒が当たり前に中学受験を経験するので、あまり小学校を何処にするか拘る必要は無いのかも知れませんね。
目黒区の場合、区立東山中学校から都立上位高校への進学実績が高いのは有名で、あえて自宅から一番近い中学校ではなく東山中学校を選ぶご家庭も多くいらっしゃいます。これこそ、仲良しのお友達が大勢進学する中学校云々ではなく、子供の将来を真剣に考えての賢明なご判断です。
めでたく中学受験に合格し、私立なり都立中学へ進学することになれば、小学校でのお友達はそこで一度リセットされてしまい、中・高6年間で新らしいお友達が出来るのです。周りが優秀なお友達ならば、より力を伸ばしてくれるでしょう。
話が中学受験へズレてしまいましたが、あくまで小学校を選ぶ基準についての補足として捉えて頂ければ幸いです。
最後に、わたし自身は上目黒小学校の生徒数が増えて得することは一切ありません。いつか母校が統廃合されて無くなったとしても、少子化問題が著しい日本の現状では仕方のないことだと思ってます。また、先生方も公務員ですから今の学校が無くなって職を失うこともありません。
ただ、過去の遺物として未だに制度が存続している小学校希望選択制度により、たまたま人気が無くなった小学校というだけでもしも母校が統廃合されてしまうのであれば…それはすごく残念だし馬鹿な教育者たちだな〜と思います。
わたしの経験から、これから小学校を決める親御さんへお伝えしたい事は、「ただ生徒数が多いから」「幼稚園のお友達みんながそこに行くからうちも」「少ない生徒数だと子供が可哀想だから」「1学年1クラスってどうなの?」
このような人気・不人気、お友達につられてという単純な理由だけで小学校を選ぶなら、そこはもう少し親として子供について深く考えてあげてもいいのでは?と思います。ただ、家から学校までの距離、通学ルートは交通事故にも関係してきますから、そこは十分に考慮するべきと思います。
小・中学生のうちは、多数派=有利ではないのです。【数の多さ=安心感】だけなのです。日本人特有の周りと同じ選択をしていれば安心を得られるだけなのです。
それでも、子供が○○ちゃんと同じ学校に行きたい〜!と泣きじゃくるのを親の意思で引き離すなんて現実的には出来ませんよね…
あくまでお子さんに進学校への強く願う意思があるご家庭は、お子さんの意思を尊重してあげてください。それが大切なお子さんの6年後、9年後の姿にとってベターであれば何よりです。
追記)平成29年に上目黒小学校内に保育園が併設されるそうです。都会にある少人数小学校の良いところに新たな魅力が加わり、上目黒小学校に注目が集まりそうです。
