今回、私の応援している中日ドラゴンズというチームの主力として活躍していた又吉克樹という選手がFA権という権利を行使して、福岡ソフトバンクに移籍することが決まりました。ファンとしてはどうにかチームに残ってほしいと思っていました。簡単に又吉選手の紹介をすると、昨シーズン66試合に登板し3勝2敗8セーブ33ホールド防御率1.28という成績を残し中日の中継ぎのエースとして活躍しました。もちろんこのような成績を残した選手がチームを去ることはもちろん大きな痛手ではありますが、ドラゴンズにとっても良いことは存在します。それはFA権の権利と関わっているので、後ほど説明します。ここまでの説明の中で野球にあまり関心のない人はわからない言葉が多かったと思います。なので一つ一つ説明していきます。

まずはFA権について説明します。FAとは「フリーエージェント」の略称であり、「自分の行為を自らが決定できるもの」という意味になります。この権利は個人として全てのプロ野球球団と選手契約を結ぶことができ、この権利を行使することが「FA宣言」です。FA権には主に国内球団と選手契約をできる「国内FA権」、海外の球団も含めてどの球団とでも選手契約を結ぶことができる「海外FA権」の2種があり、今回は前者の「国内FA権」について説明します。国内FA権を取得するには8シーズンの出場選手登録(一軍登録)日数が必要とされます。この場合の1シーズンとは145日であり、例えそれ以上1シーズンで出場選手登録されたとしても145日が上限です。また、シーズンの出場選手登録日数が145日に満たなければ、それらを合算して145日で1シーズンとされる。CSにおける登録日数もカウントされるため、CS出場はFA権取得のためにも選手に有利に働くこととなります。出場選手登録日数の計算方法には、特例としての救済策もあり、球宴前後に登板間隔が10日以上になる、あるいはレギュラーシーズン終了からCSまでの間に10日以上あるために自動的に登録抹消となる場合には、規定の日までに再登録されれば抹消期間も登録扱いとなるります。その他にも、グラウンド上で故障した選手に対する救済策も設けられていますが、これについては長くなるので今回は省略します。

次にFA権を行使する場合についてです。その場合、日本シリーズ終了翌日から土曜・日曜・祝日を除く7日以内にコミッショナー宛てに文書で申請します。その後、8日目にFA宣言選手として公示され、その翌日より各球団との契約交渉をおこなうことが可能となります。

宣言残留も含め、FA宣言をした選手が国内球団と契約する場合、翌シーズンの年俸は現状維持が上限になります。ただ、契約年数や出来高払い、2シーズン目以降の年俸に制約はないのでFA宣言した選手の契約が「総額いくら」というふうに一年契約ではなく複数年契約になるのはこのルールがあるからです。
この権利を用いた選手のランクによって様々なことが変わってきます。まずこのランクがどのように変わるのかは選手のチーム内の年棒順で決まります。まずランク付けは球団内での旧年棒が日本人選手上位3位までならAランク、4位から10位までがBランクと、そして11位以下の選手がCランクとなります。ランクによって変わるものの中で代表的なものは補償内容であり、補償は金銭補償と人的補償の2つがあります。金銭補償とはその名の通り、新球団から旧球団に金銭を与えることで、人的補償は新球団から旧球団へと遺跡する選手の代わりに選手を移籍させます。Aランクは金銭保証のみの場合、旧年棒の80%の金銭が新球団から旧球団に支払われます。Bランクは旧年棒の60%の金銭が支払われます。しかしCランクにはそのような補償はありません。次に金銭補償+人的補償の場合、Aランクは新球団のプロテクト外の選手1名+旧年棒の50%の金銭、Bランクは新球団のプロテクト外の選手1名+旧年棒の40%の金銭が支払われ、Cランクは同様に保証がありません。今回の又吉選手はBランクであるので、ソフトバンクからプロテクト外の一人の選手を選ぶことができます。ソフトバンクは良い選手が多くいるのでドラゴンズは良い選手を獲得できる可能性があるので、先に述べたようにドラゴンズにとって良いこととなります。プロテクトというものは新球団が旧球団から選手を取られるのを防ぐためのもので、28人までプロテクトすることができ、旧球団はプロテクトから外れた選手の中で好きな選手を選ぶことができます。しかし。このプロテクトされた選手以外に獲得できない選手がいます。それは外国人選手とその年にドラフトで入団した選手です。私はドラゴンズが優秀な選手が多いソフトバンクからどんな選手を獲得するのかが楽しみです。次回は又吉選手がいかに凄かったのかを詳しく説明したいと思います。