ひとみの入院 その2
人工呼吸器をつけて2日目。
ICUは、24時間完全看護なので、とりあえず、看護士、先生に任せて、
家に戻ることになりました。
処置の方法もわかったので、少し安心しました。
家に帰っていきなり、上の子が、
「ひとみに、お手紙書くね!」
といい、
覚えたてのひらがなで、頑張って書いていました。
ひとみの顔がかいてあり、ハートがいっぱいあって、
その下には、「つらいけど、がまんして、はやくよくなってね」
って書いてありました。
いつもは喧嘩ばかりして、中の悪い二人なのですが、
なんて、やさしい、お兄ちゃんなんだろう。
そんな一面があったなんて、私は、驚いたし、感動しちゃいました。
翌日、早速ひとみのところに、もって行きました。
鎮静剤で、眠っているかなぁ~と思ったら、
私が来たとたん、目を開けて、持ってきた手紙をじ~~~っと見てくれたのです!!!
無表情でしたが、目を開けてくれたことに嬉しくて嬉しくて!!!
おもわず涙です。
ひとみの入院
人工呼吸器をつけた日の朝、
呼吸器科の先生立会いのもと、
気管支内の異物を取ることになりました。
私は控え室で待つことになりました。
そして、処置が始まってから、1~2時間後に、
ICUの中に呼ばれ、先生のお話がありました。
そうしたら・・・。
気管支の中の異物が、取れなかった、
おもちみたいな物が、気管支にへばりついてて、
取ろうとしても、つるつるすべって、取れなかった。
もし、このまま、取れなかった場合、万が一のことがあるので、
覚悟はしておいてください。
そんな事を言われてしまった・・・。
私は数分のあいだ、ひとみの手を握り締め、泣いていました。
しかし、しばらくして、先生が、
うちの病院では、対処が困難なので、
医大の気管支内異物の専門の先生と相談して、
午後からうちの病院で見てもらうことにしました。
今の状態で転院はとても難しいので、
先生と、看護士と、医療機器もこちらに呼んで、やってみましょう。
ほんとに、藁にもすがる思いでした。
午後になり、医大の先生が、来てくださいました。
3時ごろでしょうか、また、先生からのお話がありました。
医大の先生の診察結果は。
鋳型気管支栓
と言うものだったのです。
気管支内に、粘液性の白い物体が急速にできるもので、
それが、気管支をふさぎ、たんがつまり、呼吸困難になったのでした。
これからの治療として、地道に、取り除くしかないと言われました。
気管支なので、長時間の処置は負担がかかるらしく、
毎日少しずつ、取っていくしかないと言われました。
長期戦です。
私たちは、原因、そして、これからの処置方法がわかっただけでも、
気持ちが楽になり、救われたような気がしました。