人気の産婦人科に来た。

中堅の医師、奥さんが看護婦長。

医師「なんでこんなに体重が妊娠初期で有るんですか!?」

私は、旦那の仕事の都合で田舎に住んで、毎日近所のスーパーに行って、惣菜パンばかり食べていた。

その当時、家に体重計も無かったし、姿見の鏡も無かった。コロコロと太っていたのだ。

即、妊娠中毒症予防、糖尿病予防に管理栄養士がついた。

「野菜を良く摂って、バランスの良い食事を」

お決まりの言葉が出て来た。

「1ヶ月分のメニューを下さい」

と言ったら、黙ってしまった。

仕方が無いので、妊娠超初期からダイエットを始めたのだ。何となく自分は食べ悪阻だったと思う。食べたい欲求を殺して、ひたすら、高タンパク、低カロリーに徹した。サラダ、スープ、鶏肉のグリル...2、3ヵ月で5キロ位落としたと思う。

身長159センチで、もともと56キロだった私が、妊娠発覚ごには63キロ位になってたと思う。

産婦人科では、有料でエコーの動画をCDに焼いてくれた。息子は良く動いてた。

自分のお腹の中に子供が!何というミラクル。

もう愛おしくて、ただただ毎日が楽しかった。

たまひよ、などの雑誌は何故か読まなかった。育児書も読んだ事も無い。情報も無い。お印と言う言葉も最近まで知らなかった。何となく自分で乗り切れると言う自信が有った。

お腹も順調に大きくなって、自分では全く気にならない「お腹のハリ」が問題を起こしていた。自覚症状が無いまま、ある日産気づいた。お腹が何となく張っている。個人院の院長が慌てる。その日、入院となった。初めての入院にドキドキした。

夕飯は評判のフレンチ。

おー、もうお祝い膳か?

一晩寝て翌日の夜、

院長「これ以上、ハリ止めの点滴は出来ません。今も通常の2倍です。個人院の限界なので転院を」

32週ジャスト。

転院出来る条件に32週以上で有る事が決まってる病院が有り、偶々32週ジャストだったので、赤十字病院へ行く事になった。

豪華な個人院から、ちょっと古い大きな病院へ。

切迫早産になっていた。