発展途上国 | ファーサイ 

ファーサイ 

青空の下で

「世の中には貧しくて病気でも病院にいけない子が沢山いる。

食べ物がなくて困ってる人が沢山いるんだから、食べ物は大事にしなさい。」

私が小さい頃、食べ物を残す私に母がよく言っていた言葉。

それ以外にも何十回と聞き憶えのあるセリフ。

だからって、そこまで真剣にその事について考えたことなんてなっかたな。

旅であの子達に会うまでは・・・

無邪気で可愛い子供達も沢山いたが、見るからに病気の子供もいた。

この村では、病気だから病院に行く、なんて私にとって当たり前の事ができないんだって悟った。

その時今まで何十回と聞いてきたセリフが、始めて自分の中で現実化した。

とりあえず何かがしたくて、何日もお風呂らしいものにさえ(この場所ではお風呂と呼べる物がなかった)

入っていないと思われる、3歳ぐらいの男の子の身体をずーとウエットティッシュで拭いていた。

あの子の体、何故かずーと放せなかった。

現実を知ったとき、私は何かしたいと思う人間だと、その時知った。

あの時は心残りが多すぎた。今の私の考えていることはただの自己満足にしかすぎないのだろうとも思うけ

ど、何か私にできることがしたいって思う。私が教えてあげられる事、子供たちから教われる事。

そんなやりとりがしたいって思うんだ。

私って本当に能天気で、嫌な事があってもケロッと忘れていることがよくある。

だけどあの時、この事だけは何があっても忘れないでいようって、絶対忘れるなって自分に約束したんだ。

大丈夫、まだ忘れてない。