進むはずだったレールは突然外された。

行き場を失った僕たちは、その後20年以上、いや今も苦闘の中にいる。

「貧乏くじ世代」。誰かが僕たちをそう呼ぶ。確かにそうかも知れない。でも、何で僕たちだけが貧乏くじを引いてしまったんだろう?

学校を卒業すれば、会社に入れて、結婚できて子供が産まれて…

そんなストーリーを思い描く前に、僕たちは今日明日を生きなければならなかった。結婚どころか、彼女さえ作る自信がなかった。

最近、ある歌を想い出す。歌詞をよく吟味すると、僕の心境に合っていたように思う。

でも、一つだけ違うことがある。僕たちは夢見る頃を過ぎたのではない。

夢見る頃が、なかったんだ。