「先生、ちょっと相談があるんだけど・・・。」
中田大夢(ひろむ)が後ろを振り返ると、女子生徒がジッとこっちを見ていた。
大夢は辺りを見渡した。渡り廊下には教師は自分しかいないことを確認した。
「えっと・・・俺に?」
一応確認をすると、彼女はコクンと頷いた。
教育実習生として、この中学に来て1ヶ月、生徒に親しみを持って話しかけられるようにはなったが、相談を持ちかけられたことなど、今回が初めてだった。
(えっと・・・この娘は・・・。)彼女の特徴を探して、頭の中で、名前を思い出す。
(ツインテール、右目下の泣き黒子、恥ずかしくなると、前髪を触ってうつむく癖・・・)
「森下さんだよね?」
「は、はい!森下由紀です。」 名前を呼んだだけで、ビクッとする小動物のようなところもある。
「とりあえず、ここだとなんだし、場所を変えようか?」
「はい!」
何故か顔を真っ赤にしてうつむく彼女。
職員室横にある小部屋・・・他の先生は「相談室」、「お説教部屋」とも言われているらしい。
「紅茶、飲む?」
「えっ、いいんですか?」
森下は目を丸くする。
「ん~・・・少なくとも説教じゃないし、紅茶は気持ちを落ち着かせられるからね。」 もちろん、内緒ねと付け加える。
「はい。」
紅茶と砂糖を差し出す。
森下はいただきますと言って、角砂糖を一個入れた。
「で、相談って何かな?」
森下がカップから口を離したのを見計らい、切り出す。
「はい・・・。」
森下はまた俯いてしまった。
大夢は急かすことなく、紅茶を一口飲む。
「ホントの私って何ですかね・・・。」
それはか細く聞き取り難かったが、澄んだ声だった。 大夢はカップを置いた。
「みんなは私の事を、暗いとか、絡みづらいとかいうんですけど。」
森下は一口紅茶を飲んだ。
「それに、将来性の夢もなくて、悩んでるんです。」
言い終わると、俯いた。
「ん~・・・。そんなことはないと思うけどなぁ。」
大夢が言うと、森下は顔を上げた。目を丸くしている。
「会って1ヶ月しか経ってないけど、森下は喜怒哀楽、ハッキリしてるし、ただ、人に気を遣いすぎてるだけだと思うよ。」
一息入れて紅茶を飲む。
「俺も、森下も、まだトンネルの中にいるんだよ。長さも分からないし、出口も分からない。ただ、出口は一つじゃないんだ。いくつもの出口がある。それをお互い探そう。」
ふと見ると、森下は泣いていた。
「あ、ゴメン!俺、変なこと言った!?」
あたふたする大夢に対し、森下は顔を手で覆ったまま首を横に振った。
「中田先生に相談して良かった。」
「でも、よく分かりましたね。私の名前。」
しばらくして森下が尋ねた。
「ん~。まぁ、一応記憶力には自信あるから。」
カップの片付けをしながら答える。
「でも、私目立ってないし、生徒数だって多いじゃないですか?」
「まぁ、秘密はこれかな。」
大夢は森下の前にノートの束を置いた。
森下がノートを開くと・・・
「これ・・・生徒全員分の・・・。」
描いてあったのは、似顔絵と特徴だった。
「生徒に分け隔てなく接する。それが俺の目指す教師像だ。」
どうも、タカユッキーです。AKBのある方のピグでのブログを見て、ふと思いついたので、書いてしまいました。構想・・・たったの10分です

さて、本日はバレンタインデーでしたが、片想い中の女性方、チョコを渡せたかな?
渡せたけど、告白出来なかった、チョコ作ったけど、渡せなかった、作ろうと思ったけど、作れなかったという方々、その気持ちでも、大きな一歩です

来年頑張りましょう

告白がダメだった方・・・相手が見る目なかっただけです

見返してやりましょう。
私はバレンタインデーキッスをヘビロテしてました(笑)
貰った男性陣はホワイトデーにはちゃんと返しましょう。
以上、チョコが苦手なタカユッキーでした(笑)