私は2018年に膵臓をすべて摘出し、そこからインスリンが欠かせない生活になりました。

いわゆる「膵性糖尿病」と呼ばれる状態です。

それからずっと、近くの病院でトップの先生に診ていただいてきました。

専門的にも経験豊富な先生でしたが、正直なところ、どうしても馬が合わないと感じることがありました。

2024年12月、教育入院をしたときのことです。

オートでインスリンを調整してくれるセンサーを導入しました。

血糖値が上がるとインスリンが流れ、下がると補食をする。

するとまたインスリンが流れて、さらに下がる。

その繰り返しの中で、深夜に血糖値が23まで下がったことがありました。

本当に、命の危険を感じるほどの低血糖でした。

私は膵臓がないため、一般的な1型糖尿病とは違い、血糖を調整するホルモンがまったくありません。

だからこそ、この方法は自分には合わないと判断し、オート機能をやめる決断をしました。

けれど、その選択をきっかけに、担当医との関係は少しずつぎくしゃくしていきました。

そんな中、以前から信頼していた認定看護師さんが別のクリニックに移られました。

「追いかけていいのか」ずっと迷っていましたが、これもひとつのタイミングなのかもしれないと思い、思い切って転院することにしました。

そこで、その看護師さんから都内にとても信頼できる先生がいると紹介されました。

ご自身も1型糖尿病を経験され、それをきっかけに医師になられた方だそうです。

2025年6月、紹介状をお願いしました。

すると、これまでの病院からは「それなら、もううちでは診ません」と言われてしまい、結果的に完全に転院することになりました。

そして、ようやく予約が取れたのが2025年12月1日。

半年待ちの、人気の先生でした。

そして2026年3月。

改めて診察を受け、

これからの治療方針について話し合いました。

私はこう伝えました。

「HbA1cが7くらいでいいと言われてきました。

でもそれは、低血糖を繰り返しながらの7なんです。

乱高下しての7ではなく、振り幅の小さい、安定した7を目指したいんです」

私はこの7月で、膵臓を失ってから8年になります。

これからも、まだまだ生きていく。

だからこそ、自分の体を大切にしたい。

そう思っています。

先生はすぐに理解してくれました。

そして提案されたのは、「基礎インスリンを減らす」という大きな改革でした。

今まで私は、低血糖を防ぐために補食を繰り返していました。

夜も、朝まで眠るために食べ続けていました。

でも先生は言いました。

「下がるから食べるのなら、下がらないように調整しましょう」

その代わり、食べるときのインスリンはしっかり打つ。

今までとは逆の考え方でした。

正直、とても不安でした。

でも最後に先生は、こう言ってくれました。

「今日から新しいことを始めるので、血糖値は一時的に上がると思います。それは当然のことです。だから、そこは気にしなくて大丈夫です」

その言葉に、とても救われました。

そして今、体に変化が起きています。

今まで私は、朝起きてから昼過ぎまで何も食べない生活をしていました。

夜に補食を繰り返していたため、内臓を休ませたいという思いもありました。

血糖が下がったときだけ、飴や甘い飲み物で調整していました。

でも最近、朝起きるとお腹が空くようになりました。

食べても、またお昼頃になると空腹を感じます。

血糖値は低くない。

むしろ高いこともある。

それでも、体が「お腹が空いた」と感じている。

これは今までになかった感覚です。

正直、これが良い変化なのか、まだわかりません。

でも、ひとつだけ言えることがあります。

これはきっと、私の体が新しいバランスを探し始めているサイン。

そして私は今、大きな一歩を踏み出したところなのだと思います。

これからも、自分の体と対話しながら、丁寧に生きていきたいと思います。