世の中に難事件、不思議な現象は山ほどある。


もっとも興味を惹くのがオーパーツと呼ばれる

場違いな製品群(OOPARTS:out-of-place artifacts)


しかしこの世に存在する以上、

かならず出現の経緯があるはず。


ただ、それが合理的説明がつかないだけ。


九州で大量の片足カエルが発見されていた。

その原因は不明だった。


解明されれば、なるほど。たいしたことない事実。

しかし謎とはほぼそうしたもの。


ともにとっては、非常に興味深い記事。

因果関係の解明。


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<片足カエル>大量発生は「ヤゴの捕食が原因」 北九州市が確定

 ◇「偶然の重なり、興味深い事例」

 北九州市八幡東区の板櫃川で昨年、片脚がないツチガエルが大量に見つかった問題で、北九州市は18日、発生原因を「化学物質や遺伝などでなく、オタマジャクシの段階でヤゴに食べられた」とする調査結果を発表した。調査した専門家は「自然の偶然がいくつも重なって起きたと考えられ、生物学的に非常に興味深い事例だ」と指摘した。
 片脚がないツチガエルは昨年5月から市民の連絡を受けた市の調査で数十匹相次いで見つかった。現場の水質を分析しても異常はなく、市は専門家でつくる「調査検討委員会」(委員長、小野勇一・九州大名誉教授)を設置。調査委はヤゴによる捕食の可能性が高いとみて調べていた。
 調査報告書によると、ヤゴとツチガエルのオタマジャクシを同じ場所で飼育実験。オタマジャクシに生えてきた後脚などをヤゴが捕食したことを確認した。また、化学物質や紫外線などによる奇形との類似性が低いことも確認した。
 さらに▽発見現場はツチガエルなどが好んで生息する湿地だった▽ツチガエルはオタマジャクシで越冬する場合があり、ヤゴに捕食される危険性が高い昨年はヤゴが大量発生していた--などの要因から、オタマジャクシ段階でヤゴに後脚を食べられたことが発生原因と結論づけた。
 また、今春に市内の河川や貯水池を調べたところ、板櫃川と周辺だけでツチガエルが見つかった。だが、後脚のないカエルは確認されず、ヤゴも激減していた。
 調査委委員で市立自然史・歴史博物館の武石全慈(まさよし)学芸員は「現場の湿地は昨年7月の大増水で大半が消失していた。捕食が起きた要因はいろいろな条件が重なったためだが、自然豊かな湿地の存在が大きいのではないか」と分析。小野委員長は「自然の中ではたくさんの偶然が起きる。都市部でカエルの数が少なくなる中、北九州にツチガエルがいる自然があることは大きな財産だ」と指摘した。【河津啓介】

(毎日新聞 11月19日(土) より引用。記事部分の著作権は配信元に帰します)