待っている
グルグル回る中で
道半ばで
待っている
待っている?
途方に暮れている
もしかしたら
もしかしたら


頗る機嫌の良い日
いつもの喫茶店で
あなたに出会ったのです
あなたの落としたモノで
声をかけ
あなたの返した声で
気になり
あなたの僕の中への入り方で
好きになった
たちまち
たちまち
好きになった


連絡先は聞けなかった
次も会えるような
そんな気がして
3ヶ月後のあの日
いつもより気分が悪い日
いつもの喫茶店
二回目のあなた
顔をあわせると笑くぼ
扉が開いていたから
引きずっていた気分事
入ってみたけれど
この間より乱暴に
僕の中に入ってくる
交わすべきは連絡先
それはお互いに
それぞれの家に帰っても
あの日は
最後の言葉が「おやすみなさい」
一人暮らしの夜


それからは少しずつ
連絡し合った
厳密には三日おき
それが短くなったり
長くなったり
お互いがハカル
時間と自分自身と相手の人間性
雰囲気と顔はわかっているから
その次の重要性
お互いがお互いに


その日
いつもの連絡が無かった
そして回る
グルグル回る
もしかしたら
もしかしたら
変な気分なのか
あの落ち着かない気分
次の日の連絡
寝ていたらしい
考えなければならない事を
間違っていた事に気づいて
何かが確実になった事が
わかってしまった
自分の中で
自分の底で
次の休日約束して
今日の「おやすみなさい」


この日
言いたい事を言って
いつもの状態にしようと思った
少し違ういつものが
作れたら良いなと思った
待ち合わせは
いつもの喫茶店
笑顔の挨拶に
他愛のない話
仕事の話に未来の話
昼食をとって
夜ごはんの話
一緒に食べれる
そんな話
食後のレモンティー
食後のコーヒー
対面に置かれて
切り出した気持ちの話
少し戸惑う顔で
不安になったけど
それからの笑顔
僕のタイミングを
覚えました
これからよろしくね
みたいな
少し赤い笑顔に
いつもの笑顔より
いつもの気分より
大切なモノを差し出した様な
顔をしていた僕
お互いの雰囲気が
一面の向日葵畑みたいに
変わっていく
新しいコーヒーの香りがする


そして今日に至る
あの日のたちまちも
あの日の夜ごはんで
少し手を繋いで
優しくて素直なキスをした事も
一緒に回っている
友達の飲み会参加中
「いってらっしゃい」後の連絡は
我慢中
それでもグルグル回る
もしかしたら
もしかしたら
考え過ぎて
途方に暮れた
三時間後に連絡
「今日泊まっても良い?」
なんだろう
コネてた麺生地のコシが
一気になくなった気がした


近くのコンビニにお迎え
少しハイテンションなあなた
楽しんだんならそれで良い
そのハイテンションを
少し摘み食いしながら
お買い物
繋いだ手を
いつもより振り回しながら帰宅
シャワー浴びさせて
二次会の準備中
四品と二合の御飯完了
湯上がりビールを差し出して
カンパイ
あなたの話を
肴に飲むのが
幸せかもしれない
軽いキスも付いてくるからじゃなく
隣でくっついている温もりが
大切で愛しく思えたからなんだ