不純物の燃える匂い
気怠い
自由を謳歌して
横たわる布団の中
揉み消したのは
タバコだけじゃなかった
ガラス越しの猫
爪で網戸を破いていった



自由帳に成り下がった
いつかのノートも
萎びたレポートも
反応だけは
敏感肌な心も
ぬるま湯に浸したから
ふやけている
ガラクタに成った
十五年前の
ゲームソフトと共に
味つけでもしたら
食べれる様になるのだろうか



仕方ないって
仕方無さが
僕にはしんどいから
空っぽになった箱の中で
自慢気に隠れる
窓の外に
案山子が立っている
アイツほど頑張ってる奴は
多分この世に居ない



からくり屋敷みたいな
社会に出たけれど
結局
何もないのに
無料の頑張りを
突き付けられる
回転率に効率化に
今ある人の何かは
結局
そこだけだった
間をとれなかった
格闘家は
みんな負けていたのに



有耶無耶の旗
雲の中
車の中
朝焼けと
外灯の光で
できた
人為的天使の梯子
世界の全てが
人に作られた気がして
あの日見た
あの風景が
汚された気がして
不機嫌になった