影になっている
冷たいアスファルトの上で
寝転がり
何かを待っている
「鋭敏に生きている」を
売りにしている巷の人々が
右往左往しながら
道を横切る
太陽は西口で
ゴールデンタイムの
バラエティーを見てる
ある日見つけた
一番星だけが
そっと
僕に寄り添う



傷口を舐め合う
一緒に何かを
作り直して
ティッシュの使用量が
今世紀最大
固めてるのは
自分の心だけ
誰を見てるのか
わからない
君が誰だか
わからない



心の中心に
深く深く
突き刺さる
ダイヤモンドのバーブ付きの銛
心と一体化していた
お互いに
お互いに



心ごと引き千切ってくれた
君の姿が綺麗で
僕も今ある力で
心ごと引き千切ったんだ
穴の空いた人間が二人
外れた心の欠片を
お互いの心の欠片を
お互いの心の穴に
埋めていく
綺麗になるように
埋めていく
笑えるように
埋めていく
君が誰だか
わかるように



君の欠片を貰う事で
君を愛しく想える
目の前にある笑顔に
なんの淀みもなく
手を差し出せる
愛しい人
愛しい人
僕は僕の心と
一生付き合っていく
つまり
僕は君の心と
一生付き合っていく
愛しい人
愛しい人
梅雨の合間の蒼空の中
今日も
君が笑っている