あゝそうか
僕は手段を
蔑ろにしていたのか
目的ばかりを重視して
日陰だ闇だと
ほざき散らして
部屋の中に
充満させて
一筋の煙と同居して
頭を掻きむしっては
仮面をつけ変えて
今日も良い日だと
呟いていた

手段の直列繋ぎが
常に起こるとは限らない
何か遠回り
でもそこがあるから
成し得る目的
簡単じゃないから
目的なんだ
再開と再確認
気づける自分
納得できるか
できないか
やらねば進まぬ
止まればふりだし
いつもそうやって
追い込まれて
逃げ出したんじゃないか

自分で自分に
突きつける刃
もがき苦しむ心の奥底
地獄が甘いと思える心情
神経と頭脳の
フル回転
形ある内に
成し得る目的
たまに
部屋の隅
転がっている
積み重ねの無い
人生航路
生まれ落ちた理由
確かめるように
無理矢理体を
持っていく
頭蓋骨が
ひび割れようと
熟慮のリサイタル
日々繰り返して

人間が生き
人間が成し
人間が死に
人間が語られ
人間が称えられる
死んだ後の事なんか
どうでも良いから
成し得たい
力無しの案山子
根拠のない自信だけで
いつまで
立ち向かい
生きるだろうか
目的に向かわない
手段をこうじながら