2021ももうすぐ終わり。早かったけれど、今年はいろいろ有りました。辛さも有りましたが、楽しい一年でした。
今年は何しろ中国ドラマと出会えた事が何より嬉しく、日々を豊かにしたと思います。
今年、観たいなあ...と思い続けた中国ドラマは「雲上学堂スキャンダル」と「花の都に虎われて」でした。
「雲上学堂スキャンダル」は韓国ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」のリメイクなのですが、オリジナルも面白そうでしたが、やはりリメイクは新しい。贅沢!
男子学校に入ることに成ってしまった女子学生の奮闘ぶりを、笑い有りメロー有りで描きます。でもまだ観られていません...
「花の都に虎われて」は「スパイシー&デリシャス」「三千鴉の恋歌」のチャオ・ルースーによる時代劇ラブコメなのですが、何しろ設定が面白そう。
自分の書いた脚本の世界に入ってしまったら、なんと第三話で私、死ぬ役?!そんな始まりはチャオ・ルースーにピッタリ!と大期待したのですが、わくわくで観た第一話...言葉を失ってしまいました。
役者は良い。キャラも良い。笑えた。なのに、不思議と満たされない心が悲鳴を上げていました。気のせいだ!と思い第二話を観始めましたが、瞬く間に気分が冷めて、挫けてしまいました。
私、「花不棄」の監督さん、合わないのかも...
第三話で死ぬから死を避けよう!と動きますが、チャオ・ルースーのドタバタ奮闘具合を三話くらいたっぷり楽しみたかったのに、第一話で回避して終わり。また第二話に成ったら元の世界に戻りたいから死のう!って...
それだけじゃないけれど、脚本家が主人公だからと脚本書き込み入れ過ぎて、何しろ台詞が多い。そのせいでテンポが非常にダレてます。
珍しくBlu-rayが出たので買う気満々だったのですが、白紙に。
(あくまで好みの問題です)
ショックのまま、駄目元でこちらを観ました。
「宮廷女官、若曦(ジャクギ)」全36話。現在4話。2011年作品。
張暁(ちょうしょう)は北京に住む25歳の平凡な女性。ある晩、恋人と三角関係の末、揉めて、更に交通事故に遭ってしまいます。
目を覚ますと、そこは...300年前の清王朝、康熙帝の時代でした。
張暁は、馬爾泰(ばじたい)将軍の次女、馬爾泰若曦であり、康熙帝の息子、第八皇子の側室、若蘭の妹としてそこに居ました。彼女は、宮女として宮廷に入る為に、姉と共に第八皇子の屋敷で暮らしていました。
想像力逞しい張暁は状況を理解し、若曦として順応しようとしますが、やはり生き辛さから逃げ出したいと願うように成り「死ねば帰れる?」と考えます。
そして走る馬の前に飛び出しますが、寸前で馬は止まり、更に馬を駆っていたのは次期皇帝、後の雍正帝こと第四皇子でした。
第四皇子は若曦が死のうとしていたのではないかと思い、案じるかのように気に掛けるように成り、
「夢に迷い込んでしまい、現実に戻りたいのに目が覚めないのです」
そう自らの状況を語る若曦に、彼は、
「これを来(きた)せば、これを安(やす)んず」
そして
「木強ければ折る」
と言葉を贈ります。
若曦は彼の言葉を考え「そうね、楽しめばいいのよ」と開き直り、品性と厳格さを持ち備えた第八皇子、呑気でちょっとオツム弱めな第十皇子、逞しく勇猛な十三皇子、豪傑漢な十四皇子など、持ち前の大胆な明るさで、次々と縁を築いて行きます。
しかし、第八皇子の正室は、姉共々気に入らないらしく、またその妹、明玉(めいぎょく)は尽く因縁をつけて来る。
以前、観る機会が有ったのですが、あまりに古くさい映像に、観るのを止めてしまいました。しかし、同監督によるドラマ「宮廷の茗薇」がなかなか面白かったことも有りまして、駄目元で観てみる事にしました。
そうしたら、まあ、面白い!
と言うか、やっぱり古くさいのなんの。でも、「宮廷の茗薇」に出て来た皇子たちがみんな総出演してくれるので、私の気分はお祭り状態。懐かしい再会に胸を高まらせてしまいました。
また、やはり作り手が同じだけに皇子たちの性格は概ね同じ。右を見ても左を見ても懐かしい世界が広がっていました。
更に若曦は第八皇子に嫁いだ姉と共に居ます。なので"若曦が歩けば第八皇子に当たる"と言うくらい彼等との触れ合いは多く描かれます。
ですが「宮廷の茗薇」では、ライバル関係にある第四皇子、そしてその義弟、第十三皇子側で描かれました。更に時間軸ももう少し後の話なので、そのライバル関係も熾烈を極めていて、正直、第八皇子、第九皇子、第十皇子など愛する気さえ起きませんでした。
しかし若曦は、紳士な第八皇子を信頼し、更に第十皇子と仲良くなります。
...もう複雑なんてものでは有りません。心掻き乱されました。
だってあの憎き第十皇子が...可愛いんですもの。本当に憎らしかったんですよね、第十皇子は。それがこちらでは、常に非常に愛らしく、責められたり立場を失いかける若曦を、第十皇子がいつもその朗らかさで支えます。
...衝撃的です。
もし、あなたが「宮廷女官、若曦」を観てみようかな?と思ったなら、ぜひ「宮廷の茗薇」を先に観ることをお薦めします。
だって「若曦」を先に観て、第八皇子に愛着を抱いてしまったら、「宮廷の茗薇」の悪辣第八皇子なんて観ていられませんもの。...いや、「若曦」後半で説得力有る"悪への転換"なんて描きが有るのかも...
そう!歴史は勝者が書いているもの。もしかしたら第八皇子らの国のために!そんな大義が描かれているのかも?
もう期待がふつふつと湧いてきます。それも「宮廷の茗薇」を先に観ていたからです。
そうすると、ひと際「宮廷女官、若曦」の古臭さが際立って感じられる筈ですが、少しだけ耐えて観てください。
絶対に飲み込まれます。
第八皇子と第十皇子の印象が180度変わります。それが"開眼"で有り、非常に快感でした。これこそドラマの力ですよね。バットマンの敵に愛しさを感じてしまう、そんな快感に近いのです。
第九皇子と第十四皇子も今のところ印象弱めですが、愛らしく描かれています。
どちらかと言うならば、今のところ、第四皇子は堅物、第十三皇子は豪快な人くらいにしかイメージが有りません。「宮廷の茗薇」では主人公と恋に落ちるのが第十三皇子なのに。
この後、後宮では、第十皇子の誕生日の祝宴が催されます。若曦は気の合う第十皇子にサプライズを用意したり、酒を飲み過ぎてふらふらの彼を労ったりと、盟友のように接します。
ところがそこで、若曦は明玉と鉢合わせし、いつものように嫌がらせをする明玉と揉みあいと成り、2人は池に落ちてしまいます。
若曦は泣いて騒ぎ立てる明玉を一喝し、黙らせます。その様は都中の噂になり、まるで第十三皇子のようだと、十三妹とあだ名を付けられてしまいます。
そんな中、中秋の宴で第十皇子は、康熙帝から、明玉との結婚を賜ることに成ります。第十皇子は愕然、更に若曦もショックを隠せずにいました。
「誰かによって人生が決められてしまう。こんな不幸があるかしら。誰よりも豊かで自由に生きられる筈の皇子たちが、誰よりも生きる自由が無いなんて...」
若曦はそんな後宮の現実に、寝込むほど胸を痛めてしまいます。
しかし胸を痛めていたのは若曦だけでは有りませんでした。第十皇子は酒に溺れ、参内もせず、第十三皇子も悲しみを携え、若曦を誘い、酒を酌み交わしました。
若曦は皇子たちの人間らしさに触れて、改めていつもの自分を取り戻します。
この辺りの流れは如何にもな少女漫画です。今まで観たたくさんの少女漫画映画の中、秀でて、少女漫画のエッセンスを抱いていると思います。
納得行かない少女が世間の荒波に立ち向かっていくけれど、敵わないどころか弾き返されてしまいます。でもそんな健気で直向きな若曦には気付けばたくさんの友が居ます。
そんなエッセンスこそ、懐かしき良き少女漫画かと思いました。
「ベルばら」や「キャンディキャンディ」みたいです。
...第十皇子が、若曦に「もし君が僕の正妻に選ばれていたら、受けてくれた?」と聞くところは、泣けました。
「僕を好きだった?」
...もう堪りません。胸が痛みます。
また、本作では「宮廷の茗薇」と話の大筋は酷似しているものの、決定的に違う部分があります。それは若曦が現代的な物事をあの時代に持ち込むことです。これは「宮廷の茗薇」最大の不満点だったので、とても魅力を醸しています。
考え方や発言か現代的な物言いなのは勿論、若曦は「オッケー!」とか「ハッピーバースデー」とか現代用語を次々と口にします。みんな「?」に成るのですが、第十皇子はそんな「?」を楽しみにしていきます。
ふたりの絆はとても分かり易く、温かく、本当に素敵でした。まだ早いけれど、結ばれても良かったです。それくらい愛らしい第十皇子...
でも、これから、もっと話は複雑に成りそうです。何しろ本作の恋の最終ラインはおそらく第四皇子。しかし第八皇子も若曦のことが気になって仕方がない様子。
今のところ第十四皇子や第十三皇子あたりは友を超えては居ないようですが、より複雑には成らないことを願います。
はてさて、若曦は誰と心を通わすのか?未来に帰ることを望むのか?
...しかし若曦、「楽しもう!」は良いけれど、姉との姉妹愛とか皇子たちとの友情とか、順応凄すぎです。知らない人を突然に姉と言われ、直ぐにベタベタなほどの姉妹愛を築き、境遇に涙も溢します。
まあ、そのくらい心が広く優しい若曦だから、皆に好かれていくのでしょうね。
第四皇子を演じたのはニッキー・ウー。ツイ・ハーク監督作「バタフライ・ラヴァース、永遠の恋人たち」でチャーリー・ヤンと共に恋する主人公を演じました。
台湾の方なので、幾つか金城武君との共演映画も観たことが有ります。
「危険な天使たち 」や「フォーエバーフレンズ」と聞いたら思い出す方もいらっしゃるでしょうか?当時は何しろ「バタフライラヴァース」が面白くて、何度も繰り返し観たほど。幼き私には、少女漫画的恋のバイブルでした。
そしてまたこのニッキー・ウーの「宮廷女官、若曦」は私の人生を歩いていく為の、バイブルと成りそうな気がします。
まだまだ序盤も序盤。悲しみはただの悲しみを超えて、苦痛に成るかもしれません。何故なら歴史は皇子たちに非常な結末を刻んでいたから。
先を考えるのはもう少し後にしよう。
今は第十皇子を思い出しては、その愛らしさが翳らないように祈ります。
ふと、彼を想うと、涙が潤みます。
「天舞紀、トキメキ☆恋空書院」全28話。終わっちゃった~。
ここは人族と、妖の昆吾(こんご)族が共存していた世界。
人族の護国師(ごこくし)、紫極(しきょく)は、昆吾族の長である龍皇(りゅうこう)との決戦に挑み、撃退。
昆吾族の聖女、九霊児(きゅうれいじ)は「10年後に龍皇は必ず目を覚まし、人族は滅ぶ」と言い残します。
10年後。昆吾族であり龍皇の妹を母とする
李玄(りげん)は、過去の記憶を消され、仇の紫極の弟子として摩雲(まうん)書院で修行の人生を歩んでいます。
しかし時は予言の刻を迎え、人族による天啓国は、その時に対処すべく、各地から精鋭を集った。そこへ九霊児の妹、蘇猶憐(そゆうれん)が現れる。彼女は、龍皇復活と言う使命を抱いていた。
中盤は、蘇猶憐が李玄への愛と、使命の間で悩み、師匠に叱咤されながらも「李玄は悪い人間ではないかもしれない」と口答えし、胸を痛めてしまいます。
そんな蘇猶憐の背中を押すのが、隣国、沙国の皇子、御風穆(ぎょふうぼく)。彼は常にポーカーフェイスで、整った顔立ちながらどうも異質感が漂い、なんとも愛着湧かないタイプ。裏がありそう...と思いますが、苦悩する蘇猶憐に正論で後押しし、何とも善き男前ぶりを見せ付けます。
また、昆吾族の一般人が人族によって捕虜のように扱われ、その一部が重労働を課せられていると知り、蘇猶憐は一念発起、彼等を助けることを皮切りに、悩みを払拭しようと考え始めます。更に、差別や蛮行を目の当たりにしてしまい、蘇猶憐は龍皇復活へ突き進みます。
しかしそれは李玄を裏切ること。
蘇猶憐は最後の最後まで悩みながら、使命に挑みます。
彼女は李玄から令牌を奪い、結界の封印を解きますが最後の封印は頑なで、蘇猶憐では解き放つことが出来ません。
その為、蘇猶憐は、また護国師たる李玄を嘘で誘い、護国師の力を用いて自ら封印を解くように唆します。
龍皇の復活はギリギリで抑え込まれ、蘇猶憐と御風穆は沙国へ逃亡してしまいます。
龍皇復活を手伝ったとし、李玄も疑われ、更に李玄に協力した学友でもあり天啓国の皇子、龍嶶児(りゅうびじ)も国賊とされてしまいます。
龍嶶児、好きでした。男装の麗人は中国だと非常に様に成ります。
...この龍嶶児は、不遇な人生を送っていて、実は天啓国では王の血筋に女性が生まれると不吉とされてしまうそうで、母はある寄生虫の毒を用い、娘を男性の体に変貌させていたのでした。彼女が有りのままに生きることも本作のテーマのひとつと成ります。前述、若者たちが、大人世代のしたこと、決めたことに縛られ、振り回されて苦悩していると言うのは、本作の命題です。
混乱の前に、龍嶶児が李玄に「誕生日を祝ってほしい」と願い出たほのぼのエピソードは非常に愛らしかったです。男勝りで強い龍嶶児でしたが、その秘めた女心は、李玄の優しさに惹かれており、また一度も祝ったことの無い誕生日を彼に祝って貰いたいと願う意地らしさが、堪らないんです。でも駄目だとも分かっている。あなたには好きな人が居るものね...今日だけ...そんな想いが零れます...
でも李玄、途中で御風穆と共に居る蘇猶憐に会ってしまい、嫌みたらたらに絡んでしまいます。
龍嶶児の初恋は、彼女の胸の中だけ、ささやかにも達せられず、封じられます。
そうして李玄と共に問題に挑んだ龍嶶児でしたが、蘇猶憐と対峙し、その罪を背負わされます。
更にその頃、学友の蕭鳳鳴(しょうほうめい)は、彼の夢遊病の真実が、実は龍皇の悪の人格が乗り移って蕭鳳鳴の体を我が依代(よりしろ)にしようとしていたことが分かります。
そして龍皇の悪の人格に負けて取り憑かれた蕭鳳鳴は、次々と学友たちを惨殺してしまいます。
惨殺行脚の中、蕭鳳鳴が好意を抱く、沙国の雲杉(うんさん)王女と対峙、蕭鳳鳴の封じられた人格が現れ、雲杉王女は救われ、命からがら逃げ出します。
それでも惨劇は蘇猶憐のせいとされ、更に皇太子による後継ぎ争いへの野心が、ここぞと動き出します。皇太子は惨殺の罪までも龍嶶児と李玄に擦り付けてしまいます。
李玄の父は「李玄の罪は我が責任、ご容赦ください」と自害、絶望に駆られた李玄は、処刑目前の龍嶶児を助け、街を後にします。
状況が混乱してきました。いよいよクライマックスです。
沙国には龍皇復活を為せる宝玉が有り、それを扱えるのは沙国の王家の者だけ。だからそれを蘇猶憐が扱うには御風穆と結婚しなければ成りません。
...?...風習みたいなもの?権利?それとも神の許しが必要?みたいなもの?
血筋とかじゃないんですよね。これ、意味不明でした。
また、不明だった御風穆による暗躍の真実が、非常に厄介なものだった事が明かされます。
大義としては、力を付け過ぎて沙国まで手足を伸ばして来た天啓国の力を削ぐために、混乱を起こし、勢力を萎えさせると言うもの。その為に彼は蘇猶憐を利用したのです。
しかし、大したエピソードを踏んでいないくせに、彼は蘇猶憐を愛してしまっています。それでいながら、李玄諸とも蘇猶憐を龍皇復活と言う沙国が仕組んだ罠に貶めてしまいます。蘇猶憐は愛を裏切り、友を傷付け、孤立してしまいます。
そこに結婚話とは...
結局のところは蘇猶憐は結婚に承諾しながらも心は結婚に踏み切れず、使命の為だけに結婚するならと御風穆は新たな提案をします。それは自らの命を延命させてきた宝玉を、自らから切り離し、蘇猶憐に譲渡すると言うものでした。
それは御風穆にとっては死を意味することでした。
李玄、蘇猶憐、龍嶶児、御風穆...
親たち世代に起こした戦争のツケを、今、自らの思いを封じ込め、終わらせるための最後の戦いに参じます。
彼等を阻むのは龍皇の悪の人格に冒された蕭鳳鳴。そして蕭鳳鳴と半ば強制的に手を組まされた皇太子の軍勢。
生き残った学友たちも集い、最終決戦は火蓋を切ります。
最終決戦はVFXたっぷりの壮絶な戦いが繰り広げられます。日本のアニメで慣れた私達には、ちょっと見せ方が甘く、俺の命が尽きようともお前を守る、盾に成るからお前は行け!みたいな心揺さぶる描き方がどうして出来なかったか、残念に思いました。
戦いの最中に敵に背を向けて蘇猶憐を助けあげようとしちゃう李玄なんて、リアルなら追撃食らって即死してます。
どうせなら、敵と蘇猶憐の間に立ち、背中越しに「大丈夫か!」「ええ、私よりあいつを!」みたいな行動と台詞で見せて欲しかった。
それでも結局は蘇猶憐を行かせ、自らは残る李玄や、李玄の師弟の問題など、ちょっと涙腺刺激するシーンも有りました。
ちょっと我が儘言いましたが、映像的にも非常に見映えする最終決戦と成りました。
...話によると、龍皇の悪の人格は龍皇が封じられる時に龍皇から飛び出したもので、龍皇が復活すれば力を失うらしいのですが...元より龍皇の一部で有るのなら、今回の惨殺はやはり龍皇の所業で良いのでしょうか?
殺人しておいて、あれ、別の人格がした事ですから、ではすみませんよね...
龍皇は何とか復活し、世界は最大の危機を逃れますが、復活した龍皇は李玄らを殺そうとします。
復讐の怒り滾る龍皇は何故か蘇猶憐のひと言で手を止め、去ります。
すると龍皇復活によって妖力を取り戻した昆吾族は、喜び、感謝し、人族への復讐を高らかに叫びます。
しかし龍皇は「復讐すれば、また復讐が起きる」と復讐をすることを否定します。
...あれ?悪の人格の罪は?龍皇も先ほど復讐未遂しませんでした?
また、殺そうとした李玄はあなたの妹の息子です。
龍皇は聖女の責務に縛られた蘇猶憐を、その願いに応えて解き放ちます。しかし、それは蘇猶憐の死を意味します。彼女は人生の自由、そして愛する自由のために命をも捨ててしまいます。
...結構、龍皇って無責任です。「聖女でも、人生は自分で選べば良い」くらい言ってあげて終わりで良かったのでは?
ふらふらに成りながら李玄の元に現れる蘇猶憐。その事情を知ると李玄は、以前、閉じ込められた、現実世界と時の流れが違う池の下の結界の向こう側へ、ふたりで向かいます。
ふたりはそこで静かに現実世界を見守りながら仲睦まじく暮らしましたとさ...
とても愛らしく素敵なエピローグを描きますが、どうも胸の何処かがムズムズするようなものが残りました。
前述の龍皇の始末は勿論。
蕭鳳鳴と雲杉王女は婚姻をしますが、世界はあの惨殺を、そんなにも容易く受け入れられたのでしょうか?雲杉王女は絶句するほどの惨劇を記憶から洗い流せたのでしょうか?
それ以上に心優しき蕭鳳鳴は、意思では無いものの自らの手を汚した惨劇を、彼は許すことが出来たのでしょうか?
御風穆は、手がぱたりと落ちる如何にもな"お亡くなり"を見せ付けたくせに、結構、普通に治療していました。順調だそうです。
崔翩然(さいへんぜん)は李玄と蘇猶憐の間を引き裂いたり、嫉妬から命に関わる敵対行動を取ったりと、酷いものでした。みんなにバレて嫌われても、その嫉妬抗戦は一切、緩みません。しかし、エピローグでは彼女の学生生活は特に問題無し。妹と仲睦まじく。更に李玄の盟友であり傍人の封常青(ほうじょうせい)が、色目を崔翩然に投げ掛けて...って、有り得ない!
昆吾族の医師も、人の縁や労りを善きもののように語りますが、彼は李玄と蘇猶憐が瀕死で助けを求めた時、「知らん、やりたくない」と手も差し伸べなかった人。李玄が目の前で倒れてしまったから仕方無く助けますが、まあ、何とも都合良い。
...随分、難点ばかり挙げてしまいましたが、作品としては満足させられました。28話をしっかり楽しめ、面白かったです。
上記の難点などほぼ許容出来ます。
あえて言うなら、前回書いた、李玄による結界脱出の理屈がさっぱり分からないことでしょうか。それくらいです。
今やシューカイ(李玄を演じています)ロスと言いたいくらい、ちょっと気が抜けてしまいました。終わっちゃったんだよね...と寂しさを感じています。イケメンは癒しです。
でもいいんだ。シューカイ出てる「瓔珞」がまだまだ続いています。
現在19話。全く減速してません。「王女未央」を越えそうな素晴らしさに圧倒されています。
☆秋らしさも終わり、冬らしく成ってきました。そのせいか?週末は調子良かった私の体調も開けてからはてんで落ち込んでしまいました。
息切れしそうな咳がたまに出て止まらなくなるし、立ち眩みも少々、何しろ体調が冴えません。ただ体調が悪いと言った状況です。
まだまだ浮腫んでます。顔の浮腫み、随分、減ったのですが、どうしても無くなりません。特に朝と夜は浮腫むので、この時は夜なので浮腫み最高潮です。
体重はさっぱり増えていないのに、顔だけみると10キロくらい太ったみたい...無念。
...それにしても、今、近所で立て籠り事件が発生、ヘリコプターが飛び回っています。パトカーも騒ぎ立てながら走っていきました。
人生疲れてしまう気持ちは分かります。こんなに豊かさとは縁がないのに、子供がいないから960万円も年収有る人にも配られる支援金、貰えないものね。
でも一線越えたら、今日まで善き生き方をしてきた事が、全部、無駄に成ってしまうんだぞ。頑張らなくちゃ。