【民主主義を対置することの重要性】
コロナの対応も国際的に非難され、”やってる感”ばかりの安倍政権。
それにも関わらず、安倍政権の支持率が思うように下落せず、野党の支持率が上昇しないのはなぜ?
⇒国民の中での民主主義の形骸化。
日常の中において蔓延する競争主義>民主主義
秘密保護法・安保法制においてSEALDs等の運動スタイル自体が、民主主義のオルタナティブを提示するものであり、かれらが多くの人の心を動かし、支持された理由はそこにもあった。
にもかかわらず、現在の野党共闘がそれを受け継げていない。
国政・地方選における、市民不在の国政野党間の候補者選定ひとつとってもそう。
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『戦後思想ヘゲモニーの終焉と新福祉国家構想』 旬報社 後藤道夫
P281 「大衆社会の基礎条件のもとでは、労働者階級の受動化たるいわゆる大衆化とたたかいながら新たな政治的主体化を獲得して社会変革を実現していく戦略として、権力獲得前の政治的、文化的、社会的ヘゲモニー闘争の位置が重視されるべきだと思われる。大衆社会以前では、国家権力の奪取に社会変革の努力が集中され、いわば狭い政治主義的な戦略が必然性を持っていたのに対し、文化・社会・経済等のより広い場面がヘゲモニー闘争の対象となり、政治の内容もより広範囲になる。別の角度から見れば、権力奪取前にやっておくべきことが増加したということであり、権力奪取前と後の連続の側面が厚みを増したということであろう。
こうした想定のもとでは、権力奪取以前の日々の社会変革の活動が、その個々の改良としての成果の量を示せるだけではなく、社会の諸領域、諸部門の運営・維持、発展の仕方、様式にかかわる指導能力、あるいはオルタナティブの提示の能力を実証するものでなくてはならない。より文化的なレベルでの支持の獲得が要求されることになる。」