はじめに

令和6年度税制改正によって、2024年4月から全額経費にできる接待飲食費の基準額が1人あたり5,000円から1万円に引き上げられました。これにより、取引先や新規顧客の拡大、営業活動をより効果的に行うチャンスが広がります。この記事では、改正の背景やメリット、よくある質問について解説します。


改正の背景

今回の基準引き上げには、主に次のような背景があります。

  • 法人の飲食需要の喚起:コロナ禍以降、飲食店の需要が落ち込み、特に法人向けの利用が低迷していました。接待や会合などを通じて飲食産業の活性化を図ります。
  • デフレマインドの払拭:「安いニッポン」と呼ばれる状況から脱却し、消費拡大による経済の循環を目指します。

これらの背景から、接待飲食費の基準が大幅に引き上げられることが決定されました。


接待飲食費を使う企業にとってのメリット

取引先との関係維持や新規顧客の拡大に向けて、営業活動で接待飲食費を活用することが推奨されます。基準額が引き上げられることで、接待の場でより質の高い飲食提供が可能になり、顧客との関係を強化するチャンスが広がります。

  • 基準額の見直し:社内規定や慣習で「1人あたり5,000円」としていた企業も多いですが、今回の引き上げを機に基準額の見直しを検討してみましょう。
  • 専門家の相談を:必要に応じて税理士や社労士など専門家と相談し、適切な活用方法を確認することも重要です。

飲食店等にとってのメリット

飲食店にとっても、客単価の引き上げが期待でき、利益の拡大や従業員の賃上げのチャンスが増えます。特にコース料理の価格設定や会合の参加費の見直しを通じて、より多くの企業ニーズに対応できるようになります。

  • 価格設定の見直し:これまで5,000円基準で価格設定をしていた飲食店も、新たな基準額を参考に、メニューやコースの価格設定を再考する良い機会です。

経済の好循環で日本を元気に

このように、基準引き上げは企業と飲食店の双方に利益をもたらし、日本経済の活性化につながります。


よくある質問

Q: 1人当たり1万円を計算する際に消費税は含まれますか?

A: 企業の処理方法によります。
税抜きで計算する企業は、消費税を含まず10,000円まで。税込みで計算する企業は、消費税込みで10,000円までが上限です。

中小企業向け特例措置

また、交際費の基準額を超えてしまった場合の800万円まで全額損金算入できる特例は、2027年3月まで延長されています。中小企業にとっても、安心して基準引き上げを活用できる環境が整っています。


お問い合わせ

税務についてのご相談は、お近くの税理士へ。また、経営改善については商工会議所がサポートを行っています。ぜひ、この改正をビジネスのチャンスとして活用し、地域経済の活性化に貢献しましょう。


まとめ
2024年4月からの接待飲食費の基準額引き上げは、企業と飲食店の双方にとって大きなメリットがあります。この機会をうまく活用し、ビジネスの発展につなげましょう。