伝統型平成の京町家の見学
本日は午後から現場見学に行ってきました。
滋賀県大津市の 有限会社 梓工務店 さん の現場です。
伝統型認定第1号住宅として昨年も見させていただいたのですが
今回は建築士会の木造建築研究会としての見学です。
伝統型の構造は 石の上に柱を載せて(石場建て)、柱と梁も金物を使わずに古来の仕口の方法を使います。
現代の在来工法と言うものは鉄筋コンクリート基礎の上に土台を載せてボルトでつなぎ、柱・梁も接合金物で
固定をする方法を使っています。
簡単に説明すると、在来工法はガチガチに固めた箱のようなもので変形しにくいように作られています
また伝統工法はやわらかく竹籠のように作られていますので変形しやすいようになっています。
在来工法は変形の力を与えていくと許容量を超えるまでほとんど変形しませんが、超えた途端に崩壊が始まる
硝子が割れるようなイメージです。
また伝統工法は変形の力を与えていくとすぐに変形が始まりますが、なかなか崩壊しません。
まさに竹籠のような動きをします。
この伝統工法は建材の建築基準法では照らし合わせられない構造の考え方で
関東大震災後に出た木造禁止令がもとで木造研究者が研究を続けにくい時代が続いた結果なのです。
法律に合法にするには、現在ある法律に沿うように解釈していくしかありません。
そうした法的問題と実践技術をクリアしなければ伝統工法の家は建ちません。
そういったことを努力を積み重ねて梓工務店さんは沢山の実績をお持ちでした。
我々建築士会の建築士も全てにおいて技術が十分とは言えません。
こうした先駆者の仕事を勉強させていただくことによって、更に良い仕事に結びつけていきます。
町家で旅館 その後
先日、お伝えした 建築確認をともなう営業許可申請の依頼ですが
現在募集終わっていますが、京都市がパブリックコメント募集をしていいた
建築基準法 第3条 の 文化財等 と その他条例に定める建築物 (大分端折って書いています) の
条例制定を京都市が検討しているという事をお伝えしたら、急いでいらっしゃらなかったのか
この条例の内容を確認してから、再度方針を検討するといことになりました。
随分、先の長い事案になりそうですが、重要な検討課題です。
二世帯住宅の依頼
先日、二世帯住宅の依頼を受けました。
京都市の旧市街地型美観地区での条件です。
建物外観の検討も重要です。
例えば京都の旧市街地と言えば町家の街並ですが
二階の階高の低い庇のラインをどう合わせるか
それから既に建てかえられたビルのつくる景観とどのように合わせてるか
なかなかの難問です。
二世帯住宅故のボリュームから三階建てにしないと
最低限の容積の確保も難しい。
もちろんお施主さんの条件に合わせたプラン作りも簡単ではありません。
そんな条件をどのようにクリアしてくかの過程を
ブログに綴ってみようと思います。
町家で旅館!
書き込みが遅くなってしまいましたが
春からの案件での町家で旅館は営業許可が下りました。
一件落着です。
今度も、似た案件を受けました。
しかし今度は、建築確認申請をともなく申請になりそうで
そのハードルの高さにどのように進めるか検討中です。
今日は市役所へ行ってきます。
京町家のセミナーを開催しました。
こんにちは
7月31日(日曜日)午後から
京町家セミナーを開催しました。
「京都市まちづくり100人委員会」のメンバー向けセミナーでしたが
一般の参加も可能でした。
一緒に写っているのは内藤郁子さん、同じメンバーで私の後、講師をしていただきました。
京都の歴史、町家の歴史や様式について解説した後
ソフト面を内藤さんにお願いして
京町家からのエコ というテーマでディスカッションしていく予定でしたが
前置きの勉強講座に時間を取られ最後まで出来ませんでした。
次回、京都市景観まちづくりセンター主催で
「京町家再生セミナー」を開催します。
日時:11月6日(日曜日)午後13:30~
場所:ひとまち交流館 地階
町家とエコロジーの意見交換にまで発展できるように再調整して
再び同じテーマで開催します。
ご興味のある方はご参加下さい。
詳しくは後日掲示します。
因みに、ご覧になったことありますか?明治の地図です。
蛤御門の変で焼け野原になった市街地から復興した頃です
古い町家はこの時代のものが多いです。
防水改修セミナーへ行ってきました。
各種防水工法の特性
~最適な防水仕様を選ぶために~
防水工事は新築物件でも改修物件でも直面する問題です。
選択を間違えれば、せっかくの防水工事も漏水を招きかねません。
設計者としては、大事な問題です。
いつも知識はリフレッシュして最新の状態で設計に臨みたいものです。
今回、田島ルーフィング株式会社主催の防水セミナーへ行ってきました。
主要な施工例を撮影してきました。
防水にはメンブレン防水と非メンブレン防水があります。
前者は膜による防水で、後者はハード防水です。
前者の膜による防水が今回のセミナー対象となります。
「塗る」工法、「貼る」工法等、複合工法もあります。
それぞれ工法には一長一短の特性があり
相性の良いもの悪いものを十分判断できる知識がなけば
間違った施工をしてしまいます。
難しいのは新築よりもマンションなどの長期修繕計画折の防水の改修で、
間違った選択をすると、せっかくの防水も短期間で問題を起こします。
下地になっている、元の防水層の特徴を十分理解したうえで
改修計画を立てましょう。
京町家なんでも応援団
京町家なんでも応援団
名を聞いてもなんだかわかりにくいかもしれませんが
京町家等を残していきたい、という思いから専門家集団などの構成でない
一般市民の集合として活動できれば今までとは違った切り口で展開できるのではと思い
約10名ほどの発起人で会の結成に向け準備をしてきました。
本日、この思いを、いよいよ世に放っていきます。
あいにくの雨ですが、気持ちは晴れです!
うまくいきますように・・・